五社神社

安芸郡東洋町白浜(平成19年3月30日)

 この神社は阿佐海岸鉄道・甲浦駅の南東約450m、309号線に面して鎮座しています。この旧道には「店造り」又は「ぶちよう造り」といわれる、涼み台と雨戸を兼ねた独特の造りの家が建ち、往時をしのぶ縁となっています。道路に面した鳥居を潜ると、参道は豊かな杜の中を真っ直ぐに伸び、境内最奥に社殿が建っています。その本殿は二頭身半のずんぐりした神殿狛犬と、見たこともない真っ赤に彩色された神殿狛犬の、二対に護られていました。

 御祭神:住吉大神(底筒男命・中筒男命・表筒男命)、神功皇后、明神忠右衛門信勝
 例祭日:4月29日・春祭り
 由緒:長曽我部家に仕えた明神忠右衛門が、当時不毛の地であったこの白浜地区を開拓するために、海神の住吉大神と神功皇后を勧請し、それと共に、明神家の祖神を祀ったのが創始といわれています。平成9年に社殿の改修が行われました。
 4月29日に執り行われる春祭りは、農漁と海上安全、商売繁盛を祈願して、華やかな飾り提灯に彩られただんじりと神輿が激しくぶつかりあう勇壮なお祭りで、明神家を境にして東西に分かれて行われて居ましたが、現在は男衆が少なくなったため、東西2台のだんじりの内、毎年交代で1台を引く様になりました。ところが今年は、「東洋町の核廃問題で町内が二分されており、混乱を避けるために祭りは中止と決定、飾られるだけ。」という事です。政治の問題が祭礼にも関係してくるのですね〜、残念です。

神社入口
弘化4年(1847)生まれの浪花狛犬。まん丸目で若々しく、吽の八重歯のような牙が可愛いですね。    狛犬の拡大写真はこちらで
(弘化4年(1847)6月吉日建立)
自然石のお手水 豊かな杜の中の参道
拝殿 本殿
本殿脇の縁にいた木製神殿狛犬。二頭身半の頭が大きいずんぐりした子達です。
本殿縁最奥の脇障子前に奥ゆかしく控えている、その割には派手な色彩の神殿狛犬です。