為朝神社

横須賀市西浦賀4(平成22年5月3日)

東経139度43分28.24秒、北緯35度13分59.76秒に鎮座。

 この神社は横須賀港の海辺近くに鎮座しています。神社前はゴミ集積場になっていて、社地は小規模ですが、境内は綺麗に清掃され、地域の方達の神社を大切に思う気持ちが伝わってきました。
 社殿も小振りですが、かなりの出来の目貫彫刻や木鼻が付けられています。拝殿内には旧社殿の木鼻と思われる狛犬が置かれていました。

 御祭神:源為朝公
 祭礼日:6月15日
 由緒:創建は、文政期(1820年代)で、寛政12年(1800)浜町の漁民が海を漂流していた鎮西八郎為朝の木造を拾い、地蔵堂に安置したといわれています。航海の守護神として、「疱瘡除け」の神様として信仰を集めています。
 為朝は、保元の乱で父・為義とともに戦って敗れ、伊豆大島に流罪となりました。弓の達人で、その強弓を恐れられ腕の筋を切られて大島に流された為朝は、流人生活の果て、許されることなく没しました。日本では古来より、このような悲劇の武将の怨念を恐れ、神として祀ることによって、逆に災いを転じて福をもたらすとされてきました。住民は、為朝を疫神として、疱瘡神とし、当時人々に恐れられていた疱瘡の病を、為朝の怨霊の力でなおしてもらおうと期待していたのです。
 毎年6月15日には祭礼で、浦賀奉行所の開設にあたって伊豆下田から伝えられた、県民俗文化財指定「虎踊り」が行われます。
(「そらいろネット」より)

社頭
入口に立つ靖国鳥居
境内の様子
拝殿前、明治39年生まれの狛犬
「日露戦役祈念」に奉納された狛犬です。阿は子狛を連れ、吽は玉に手を置いています。尾流で若々しい顔つきをしています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治39年(1906)6月建立)
入母屋造りの拝殿
拝殿目貫彫刻
拝殿木鼻・狛犬
拝殿に掛かる額
「鎮西八郎 為朝神社」
拝殿内の様子
拝殿床に置かれている旧社殿の木鼻?狛犬
本殿鞘堂