淡島神社

横須賀市芦名1-18-29(平成22年5月3日)

東経139度36分23.84秒、北緯35度13分45.5秒に鎮座。

 この神社は芦名海岸に参道入口があります。参道入口には一の明神鳥居が立ち、石段を上がると二の鳥居。右手には境内社の龍宮社が祀られ、そこから芦名海岸が眼下に望めます。
 境内入口の鳥居を潜ると正面に入母屋造りの紅い社殿。社殿内には淡島様らしく、男性器、女性器が飾られています。

 御祭神:少彦名尊
 祭礼日:3月3日
 境内社:龍宮社
 由緒:この神社の創建年代は不明ですが、恐らく隣接する、十二所神社と同じころの、平安後期ではないかといわれています。
 祭神は少彦名命で、体は小さく敏しょうで、忍耐力に優れ、大国主命と協力して、国土の経営にあたり、人々や家畜のために医薬や、まじないを行った神として、あがめられています。
 当社の淡島明神は、和歌山市の加太神社のみ霊をここに迎えて祭ったものです。淡島明神は天照大神の妹で、住吉明神の、きさきとなった神でしたが、「こしけ」の病気があるために、離縁となり、綾の巻物と神楽の太鼓を、天の岩船に積み込んで、紀州の淡島(粟島)に流されました。
 その地で、女であるがために腰の痛みの苦悩から、人々を救うことを誓って神になりました。
 「あわせてください淡島様よ、お礼参りは二人づれ」と底抜け柄杓に麻を結んで、奉納する祭礼は、桃の節句の三月三日に行われます。この地方の祭の始まりです。
 現在、市内で行われている祭りのうちでも、最も古くからの民間信仰を、よく伝えている行事の一つで、民俗資料としても貴重な存在です。底抜け柄杓に麻を結んで、奉納するしきたりは、病の救済信仰によるもので、それが、安産、縁結び信仰に結びついたものといえます。

社頭
一の鳥居
石段の参道と境内入口
境内入口に立つ二の靖国鳥居
境内の様子
拝殿
拝殿内の様子
本殿
猿田彦大神 境内社:龍宮社
境内入口から振り返る
龍宮社から見る芦名海岸