天満天神社

川崎市幸区東古市場83(平成19年1月28日)

 この神社は国道1号線で多摩川を渡り、神奈川県に入ってすぐ御幸公園信号を右折し、500m程進むと右手に鎮座しています。地図に記載はありません。まだ8時にも充たない時間の参拝でしたが、もう足跡を付けるのが憚れるほど箒目が付けられていて、神社を大切に思い管理されている神主さんのお人柄が偲ばれる神社でした。

 御祭神:菅原道真公
 祭礼:10月25日(現在は8月25日を中心に行う)
 由緒:神社の鎮座は明らかでないが、安政2年(1855)江戸大地震に折損した初期の鳥居に刻まれた年号や、古い文献により、約三百数十年前、古市場農民二十数戸の尊い浄財により、村の氏神として建立されたものと推定される。当時の所在地は多摩川大橋の上流、約50mの中央河川敷にあり、幕府領であったが、明治以後 府県制の制定により、東京府荏原郡矢口村古市場となり上台東部台地に一千余坪の神域を有し、茅葺きの神社ではあったが境内には松、杉の老木が生い茂り、毎年12月25日には有名な古市場天神の「市」が開かれ、近郷より集まる者多く、盛況をきわめた。しかし社会の進展に伴い、大正3年(1914)を最後に廃止することになった。
 明治45年(1912)神奈川県御幸村に編入され、毎年の洪水で荒廃した神社の大改修と、境内の整備を行い、大正4年(1915)10月遷座祭を執行した。
 大正9年(1920)12月、多摩川大改修のため神社も村の中心に移転し整備された。昭和16年(1941)1月、太平洋(大東亜)戦争による東芝工場拡張のためよぎなく現在地に移転した。
(「由来」抜粋)

神社入口 社号標
拝殿 本殿
拝殿挙鼻の龍
拝殿木鼻の狛犬、威厳と風格が感じられる良い彫りです。
拝殿屋根上の飛び狛ちゃん。鬣を風になびかせて、思いっきり逆立ちをしています。
台座に「石工 溝口 内藤慶雲 大正元年12月吉日」とある岡崎現代型狛犬。
その左手、由緒書きの前に、欠損や剥落のある江戸狛犬が保護されていたので
、私達は此方の狛犬が内藤慶雲作の先代さんではないかと思っているのですが…。
天神の庭 青面金剛像
ご神木・クスノキ 境内には白梅の花が、
芳香を放って咲き始めていました。