素鵞(すが)神社

足柄下郡湯河原町吉浜1047(平成18年11月11日)

 この神社は吉浜地区内国道135号線の山口という酒屋さんの角を入ると突き当たりに鎮座しています。地図に記載がありませんでした。鳥居右脇にはお地蔵様とも道祖神ともつかぬ、大小合わせて7体の像が祀られていました。階段の上の境内は上下二段になっていて、下の境内には手水舎や末社・牛頭天王社、比叡神社などが鎮座し、牛頭天王社には有名なはじめちゃんが居ます。上の境内には階段を上がってすぐに文政4年(1821)生まれの江戸型狛犬が居て、その奥に拝殿と本殿覆い屋が建っています。緑が多く、銅葺きの社殿で落ち着いた雰囲気を持つ神社でした。
 御祭神:須佐之男命、伊奘諾神、伊奘冊神
 由緒:伝承では、元和6(1620)に創建されています。明治6年村社に、同44年無格社の神戸・熊野神社、千歳ヶ岡・稲荷神社、出雲台・熊野神社などを合併しました。大正12年の震災で全壊しましたが、同15年に復旧されました。昭和9年に神饌幣帛料供進神社となり、同15年8月現在地に遷座されました。
 例祭:7月14日(今8/1)当日は県指定無形文化財・鹿島踊り、浦安舞が奉納されます。

案内板

 

神社入口 入口脇の道祖神?お地蔵様?
境内の様子
拝殿 本殿覆い屋
文政4年(1821)生まれの江戸型狛犬。
阿は綺麗に残っていますが、吽は随分苔むしています。
阿吽共に子狛の上を身体全体で覆い、そっと手を掲げています。
親の子を護る意識、優しさが滲み出ているポーズで、
昨今の無慈悲な親たちに見習わせたい親の在り方ですよね。
(文政4年(1821)12月吉日建立)
末社・牛頭天王社、比叡神社など 牛頭天王社
寛文10年(1670)生まれの、は虫類型はじめ狛犬。
40cm足らずの小さな狛犬ですが、この世界では結構有名人(狛)です。
まだお腹の下が切り抜かれず、四肢が分岐していない形ですが、
目や耳がはっきり掘られていて、尾は八つ手うちわ状に別れています。
背と後ろ足にはっきりと建立年などが書かれていて、余り沢山は廻っていませんが、
現時点では神奈川県で私達が会った最古の狛犬です。
阿には釦のような小さな宝珠が、吽にはこれまた小さな角がついています。
(寛文10年(1670)建立)
末社・比叡神社を護る一体だけの小さな俯き狛犬。
こんなに項垂れていては比叡神社をお守りしきれないのでは…と思いますが、
相方が居ない寂しさを愁いているのでしょうか? 
こちらも結構古いと思われますが、お隣と比較され、いつも日陰の身ですね〜。
目が大きく団扇状の尾をしています。
末社・山之神社 境内の様子と御神木

狛犬の拡大写真はこちらで