駒形神社

足柄下郡箱根町畑宿上野山102(平成19年10月6日)

 この神社は旧東海道沿いの畑宿寄木会館の裏に鎮座しています。寄木会館は畑宿を中心に始まった寄木細工の手法を、パネルなどでわかりやすく紹介している施設で、江戸時代に作られた貴重な寄木細工も展示してあります。神社入口の間口は狭く、境内はずっと奥の石段上にあるので、注意していないと通り過ごしてしまいそうな感じです。でもこの社のみならず境内社に至るまで丁寧な案内が書かれており、社殿の木鼻狛犬は全身像で造られるなど、往時の隆盛と現代まで連綿と続く崇敬とを感じました。

 御祭神:天之御中主大神、火産霊大神、大山祇命
 例祭日:例祭・1月17日、祈年祭・2月18日、寄木祭り・5月18日(宵宮祭)寄木祭り・5月19日、御神火祭・10月25日、新嘗祭・11月24日、大祓・12月25日
 境内社:菅原神社、照心明神、太子堂
 由緒:勧請年は不詳ですが、口碑によれば畑宿創立の頃早くも箱根泰禄山に奉斎する駒形大神を勧請して、駒形山大権現と崇められていた、箱根山中でも由緒ある古い神社の一つに数えられています。
 宝暦7年(1757)高栄山神守源寺別当社殿を再建し、明治維新の際当寺を廃され、明治6年村社に列しました。明治44年無格社愛宕神社、山神神社を合祀しました。

神社入口 参道の様子
境内入口 鳥居の社額「駒形宮」
拝殿 本殿
拝殿の挙鼻・波間の龍
拝殿の木鼻・狛犬全身像
木鼻の狛犬は数多見てきましたが、この狛犬のような全身像は二対目です。前に見た物は全身像が続けて彫られていましたが、この木鼻のように前方に出ている上半身はごく普通の木鼻で、下半身を側面にせり出させた造りは初めてです。面白いですね。
末社・菅原神社
末社・照心明神
太子堂