松原神社

鹿児島市松原町3-35(平成22年1月6日)

東経130度33分35.04秒、北緯31度34分58.04秒に鎮座。

 この神社は松原小学校と道路を挟んですぐ北に鎮座しています。
 参道入り口には昭和16年生まれの剛直そうな狛犬がいて、変わった鳥居を潜ると有料駐車場のゲートがあります。ビックリしましたが、参拝者に限っては社務所でカードを貰えば無料…ということでした。その駐車場を通り、参道を行くと突き当たりに厳島神社・稲荷神社の社殿があり、巻物と宝珠を咥えた可愛いお狐様がいました。
 ここから参道は左に曲がり、10m程進むと又90度左向きに鳥居が立っています。参道入り口から見ると丁度180度反対方向、後ろを振り返る様にして鳥居や境内が作られ、社殿もそのように建立されているのです。
 一段高く作られた境内右側には、翼龍?の巣籠もりの様な石造物がある手水舎があり、彩色が綺麗な拝殿は入母屋造り千鳥破風唐破風付きで、幣殿、本殿と続いているようですが、塀内で余り詳しくは見えませんでした。
 境内隅にはその他にも境内社や末社等多数祀られていますが、この社には全国的にも珍しい歯の神様(島津貴久の家臣・平田純貞)も祀られている様です。

 御祭神:薩・隅・日三州の大守 島津家第十五代 島津貴久公、相殿:高御産巣日之神、天之御中主之神、神産巣日之神、天照皇大神、豊受大明神
 祭礼日:春祭・4月5日、秋祭・10月5日、六月灯・7月23日、月次祭・毎月5日・23日
 境内社:稲荷神社、厳島神社、山・水大神、歯の神、愛宕大神、七福神、学問の神様菅原道真公も祀る
 由緒:島津貴久公は、永正11年(1514)5月5日田布施村の亀ヶ城にて生れられ、幼名を虎寿丸と称した。大永6年(1526)11月27日第十四代藩主勝久公の養子となり、同日元服なされ又三郎貴久と称される。大永7年3月第十五代守護職に上られ、父忠良公と共に実に四十数年の永きに亘り、三州統一の偉業を全うし善政を敷かれた。
 松原山(しょうげんざん)に徳宝殿を建て南林寺を創建し、御肖像を安置した。
 明治2年南林寺を廃して松原神社と改めた。御神号は靖国崇勲彦命(くにむけいさたかひこのみこと)。
 昭和36年結婚式場併設・昭和52年2月御社殿御造営完成。
(「平成22庚寅年 かごしま暦」より)

境内「由緒」拡大写真はこちらで

社頭
参道入り口の変わった鳥居 社号標
入口にいる昭和16年生まれの狛犬
薩摩狛犬とでも云うのでしょうか?他の地域だったら昭和16年という時期には岡崎昭和狛犬が入り込んでいた筈ですが、鹿児島ではこんなに変わった地域独特の狛犬が作られていました。薩摩人の気風に合っているのでしょうか、顔が大きく、長い口髭を蓄え、背中を丸めて威嚇するような姿勢で、鬣や臑毛、尾は太く纏められ、如何にもごつい感じがします。
狛犬の拡大写真はこちらで
(彫刻者・市舟津町 濱田辰之助 昭和16年(1941)9月吉日建立)
参道脇に奉納されている色々な形の灯籠
参道突き当たりの境内社:厳島神社・稲荷神社社殿
厳島神社・稲荷神社社殿前にいる、建立年代不明のお狐様
巻物と宝珠を咥えています。
お狐様の拡大写真はこちらで
参道が180度回転して、今までとは反対方向に境内入口の鳥居が建立されています。
境内入口
境内入口石段下左右にいる昭和62年生まれの狛犬
(昭和62年(1987)3月吉日建立)
境内右側にある手水舎
翼龍?の巣籠もりの様な石造物が面白いですね。
入母屋造り千鳥破風唐破風付きで、彩色が綺麗な拝殿
幣殿
微かに千木の付いた屋根だけが見える本殿
末社 境内社
末社:水神、地神等 先代の手水鉢?