揖宿(いぶすき)神社

指宿市東方宮733(平成22年1月5日)

東経130度37分32.97秒、北緯31度15分01.63秒に鎮座。

 この神社はJR九州・二月田駅の西約600m弱に鎮座しています。県天然記念物指定「揖宿神社の社叢」が鎮守の杜となっている大楠などの大樹が素晴らしい景観を見せている神社です。
 常緑樹の大木が大きく張り出している社頭には、紅い柵の後ろに沢山の幟旗がはためき、参拝に訪れる人が後を絶ちません。
 社号標の立つ入口には大きな灯籠が二基、参道途中には鳥居が立ち、綺麗な随神門を潜ると境内です。
 境内にはいると直ぐ右側に山之宮が祀られ、参道奥には沢山の彫刻が施された勅使殿、その左右に宝物殿と参集殿が建立されています。勅使殿の脇を通り後ろ側に廻ると、拝殿・舞殿が大きな渡り廊下の様に繋がれた建物になっており、その後ろに本殿が建立されています。この日は拝殿内では大勢の参拝者がご祈祷を受けていました。
 本殿左には東之宮、二龍宮、聖宮、懐殿宮が祀られ、本殿後ろ側を回り込むと反対側には西之宮、荒仁宮、姉姫宮、天井宮が祀られ、その前面には素晴らしい日本庭園が造られていました。
 参道脇や境内奥の左右には大楠が何本も聳え、南国的な明るい色合いの社殿と素敵な対比を見せています。

 御祭神:大日霎貴命(天照大御神の別名)、相殿:天之忍穂耳命、天之穂日命、天津日子根命、活津日子根命、熊野久須毘命、多紀理毘売命、狭依日売命、多岐津比売命、武甕槌命(南方神社より合祀)
 祭礼日:歳旦祭・1月1日、日供始祭・1月2日、七草詣・1月7日、節分祭・2月3日、建国記念祭・2月11日、祈年祭・2月17日、例大祭・春分の日、神幸祭・5月下旬の日曜日、六月灯・7月25日、七五三祭・11月15日、新嘗祭・11月23日、除夜祭・12月31日 月次祭・毎月10日
 境内社:東之宮、西之宮、二龍宮、聖宮、荒仁宮、懐殿宮、姉姫宮、天井宮、山之宮
 由緒:社記によれば、天智天皇が薩摩地方御臨幸の折り、当地の大杜に御滞興あらされた由緒の地として、慶雲3年酉午(706)2月10日、賀茂縣主堀内氏、指宿氏の遠祖が勅を奉じて、天皇の神霊、遺器を奉斎して葛城宮が創建されましたが、168年後の貞観16年甲午(874)7月、長主山(現在の開聞岳)の大噴火があり、開聞九杜大明神(現在の枚聞神社)の葛城宮に避難されたいとの神託により同年11月遷宮され、当杜を[開聞新宮九杜大明神]と称され、以来指宿郷の総氏神として地方開拓の祖神、航海安全、諸業繁栄の守護神として崇敬され、明治維新に際し「揖宿神社」と改称され現在に至っています。特に、薩摩藩代々藩主の尊崇殊の外篤く、32度に及ぶ社殿の改修等全て藩費をもって施行されています。
(「揖宿神社公式サイト」より)

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社頭
参道途中に建つ鳥居 社号標
参道の様子
随神門
(経津主命、武甕槌命)
境内の様子
手水舎
 
勅使殿
勅使殿向拝下彫刻・鶴
勅使殿目貫彫刻
勅使殿木鼻・狛犬と象
 
拝殿・舞殿
本殿
境内に祀られる摂社
山之宮
(大山積命 社家であった賀茂懸主堀内氏、指宿氏の祖神)
 
本殿東に祀られる摂社
東之宮(彦火火出見命)
 
二龍宮(和田都美命)
 
聖宮(塩土翁命)、懐殿宮(昭美日月命)
 
伝・天智天皇、皇后(大宮姫命)御陵
本殿西に祀られる摂社
天井宮(玉依姫命)、姉姫宮(豊玉姫命)
  
西之宮(人王第38代天命開別命=天智天皇)
 
荒仁宮(大己貴命)
 
本殿西側に作られている日本庭園
県天然記念物指定「揖宿神社の社叢」の一部と御神木・大楠
樹齢1130年・目通り8mを越える楠の巨樹8株を始め、樹齢500年の大銀杏・椋・那岐等の大樹が群生し、鬱蒼とした森を形成しています。
大破魔矢と絵馬
神社と道路を挟んで聳える大樹
神社と道路を挟んで祀られる慰霊塔、忠魂碑