神山(みやま)神社

盛岡市土淵四ツ屋(平成17年7月23日)

この神社は秋田新幹線 田沢湖線・大釜駅の東約1.2q、農道が線路に架かる陸橋となる東側に鎮座しています。綺麗に清掃されたいい雰囲気の神社でした。ここには完璧しょうわ狛犬が居ますが、台座の大正10年とは似つかわしくありません。不審に思った夫がしつこく境内中を捜し、とうとう本殿裏の縁の下に、壊れて捨てられている先代を見つけ出しました。
又、ここにはおもしろい昔話があるので下記にてご覧ください。

神社入り口

参道の様子

土俵

社殿

しょうわ狛犬

壊れた陶器製の先代。なかなかの出来の物だったようですが、残念。

殿様の大蛇退治
昔、南部の殿様重直公が現在の盛岡市土淵の辺りに狩りにおいでになり、 山伏の泉寿院の屋敷にお休みになりました。
狩りの用意を整えていますと、静かな荒野をつきやぶるように「ふう、ふう」と異様な音がします。 不思議な気味の悪い音に驚いた殿様は、何の音かと尋ねました。泉寿院は、 「近頃北野の谷地に大蛇が現れ、村人を悩ましている。そのいびきに違いない」と申しあげました。
殿様は、「南部を恐れぬ不敵な大蛇め、予が退治してくれよう」 と鉄砲を手に北野にむかいました。 春の陽気にさそわれた大蛇は、谷地に横たわっていびきをかいておりました。 ねらいを定めた殿様が、「世にまれなる大蛇め」とドンと一発撃ち込むと、 大蛇は火を吹いて空に舞い上がり、7箇所にちぎれ飛びました。 この世のものとも思えぬ大蛇の最後に、殿様は城にかけもどり、災難を恐れて城中に弁財天を祭り、 大蛇の成仏と国土の平安を祈りました。里人は、大蛇の頭の落ちた場所のまわりに御堂を建立して大蛇の霊をとむらい、 里の平安と家内の安全を祈って祝いました。

殿様の大蛇退治によって始まった神社は、はじめは巳山神社、のちに神山神社と書かれ、 「みやま神社」と呼ばれています。(盛岡の民話より)