小山田神社

宮古市小山田(平成17年7月26日)
             (平成20年8月22日・追記)

東経141度56分27.39秒、北緯39度37分54.46秒に鎮座。

 この神社は地図上では宮古市街地から閉伊川を渡り、旧道の総合福祉センターと団地入り口の間に有るはずなのですが、あちこちウロウロしてもどうしても見つかりませんでした。仕方なく有るお宅で、お孫さんの世話をしているご婦人に神社の場所をお聞きして、やっとたどり着くことが出来ました。
 ここにも小顔で変わった狛犬が居て嬉しくなり写真を撮っていると、雨の中傘も差さずに男の方がいらして、何とこの方は先ほどのご婦人の旦那様で、奥様から連絡を受けていらしてくださったとの事。この方は岩澤さんとおっしゃって、たぶんこの神社の氏子総代か町内長さんでいらっしゃるのでしょう。神社の沿革、拝殿内のお厨子のこと、例祭について、又宮古市の他の神社についてなど、細かく色々と教えてくださいました。この岩手にきて4日目、岩手県人の親切さは感じていましたが、ここでも又、更に感謝の気持ちが倍増しました。

 この神社は旧郷社で御祭神は産土司神、大同2年(807)創建の古社です。例祭は旧4月8日でしたが今では新暦でこの日に一番近い土・日曜日に行っているそうです。
 ここの拝殿には文化財指定の金のお厨子が入っているそうですが、大きすぎて扉からは出すことも出来ないそうです。私たちが参拝したときには扉の修繕が終わっていましたが、泥棒もあまりの大きさに諦めたようです。


【狛犬情報・lisalisababesさんより】 創建の由来についてお知らせ下さいました。
 こんにちは。HPを拝見いたしました。
 説明に「この方は岩澤さんとおっしゃって、たぶんこの神社の氏子総代か町内長さんでいらっしゃるのでしょう」とありましたので・・・私のおじいちゃんが岩澤家本家の末っ子でして、いろいろ話を聞いていたので、まさかこのような形で紹介されているとは! うれしくて思わずメールしてしまいました。(多分説明してくださったのはおじいちゃんの甥っ子さんだと思いまして)

 この神社の本尊は私たち岩澤家の地下から発見されたもので、私たちの先祖に眼が見えなかった方が生まれたとき、地下からこの像が発見され、眼がみえるようになったとの言い伝えがあるそうです。
 宮古市のなかで最も古い家が「岩澤家」であり、4世紀の書物にも岩澤家が小山田にあると記されています。また先祖は代々土地を清め、売る仕事をしていたようで、上記を機にこの神社を作ったとの事です。

 世の中、科学だけでは説明できない不思議なことが起こり、奇跡をもたらすことがあるのですね。きっとこれからもこの素晴らしい霊験を顕したご神体とこの社は地域の人々の崇敬を受け続けることでしょうね。

神社入り口

参道はきつい階段です

境内入り口の台輪鳥居

珍しく石工名が入っている天保の狛犬。
小顔で前足が長く、少しお尻が上がった感じは、鈴ヶ森神社、大杉神社の先代等と共通した部分があり、この地方独特の造りです。
狛犬の拡大写真はこちらで

(石工・松太郎  天保4年(1833)4月8日建立)

社殿、正面と側面から
この中に今はもうご開帳の機会のない、市指定文化財の大きな金のお厨子が入っているそうです。
案内板に小山田薬師神社とあるので、その中にはお薬師様が祀られているのでしょうか?

毘沙門堂
文化財の毘沙門天や阿弥陀像など4点の仏像が安置されています。