岡谷稲荷神社

九戸郡洋野町種市6-144(平成20年5月初旬)

東経141度44分6.33秒、北緯40度21分8.22秒に鎮座。

【狛犬情報・gamanさんより】
 この神社は八戸市から国道45号線を南に下り、岩手県洋野町に入ってしばらくすると右側に大きく赤い鳥居が見えてきます。鳥居の目の前は海ですばらしい景色でした。神社はここをくぐって約2km程先にあります。
 洋野町は2006年1月1日に岩手県九戸郡の種市町と大野村が合併してできたまだ新しい町です。
 細い坂道を登っていくと、まず社標があり、そこからさらに進んでようやく鳥居が見えてきます。お稲荷さんだけあって、この神社は農業、商業、漁業と万能のご利益を発揮しているようです。境内はひっそりとして、参道の両脇にある大きな錨が印象的です。また拝殿の木鼻は大きく立派で、中央の龍は翼が生えています。
 残念ながら由緒書きが無かったため、詳しくはわかりませんでした。

 御祭神:宇迦能魂命
 例祭日:毎年5月の第2日曜日
 由緒:漁業をはじめ、農業、商業関係者の篤い信仰を集める古い歴史を持つ三陸有数の神社で、一山全体が社有地となっており、近郷近在はもとより、青森県下北地方や下閉伊郡、遠くは北海道からも参拝者が来るそうです。残念ながら創建年代は不明ですが、寛文8年(1668)に山火事で社殿が焼失したという記録が残っています。
 初年祭には、「しとぎ」の練り方でその年の豊凶を占う行事が行われています。「しとぎ」とは、青豆を煮てつぶし、米の粉と一緒に練り合わせ、砂糖と塩で味つけしたこの地方の食べ物だそうです。
 また願いが叶う人には軽く持ち上げることができ、叶わない人には持ち上げることが困難なのだと言い伝えられている「重軽石」という不思議な石があり、例祭日には子供から高齢者まで、沢山の人々がさい銭を上げながら次々と石を持ち上げようとチャレンジするのだそうです。

海辺に建つ大鳥居
神社はまだここから約2km程先の山中に鎮座してるようです。
社号標 神社入口
参道途中の注連柱と台輪鳥居
奥に稲荷の鳥居
注連柱の後ろの隠れるようにいる昭和3年生まれのお狐様
よほど大事にされているのでしょう、赤い頬被りと注連縄の首飾りをしています。阿吽の区別はなく、宝珠と鍵を持っている、優しそうなお狐様です。
(昭和3年(1928)11月10日建立)
漁業関係者の奉納物なのでしょう、参道の両脇に大きな錨が置かれています。
大きく立派な拝殿
木鼻、挙鼻はもちろんの事、千鳥破風、唐破風の下にも彫刻が施されています。
拝殿に架かる社額
額縁の波が今にもこぼれ落ちそうに見えます。
拝殿の見事な彫刻類と左綯えの注連縄
唐破風下に彫られたお狐様と有翼の龍
木鼻の狛犬
透かし彫りの玉の中に球体が埋め込まれていたり、牡丹の花を咥えていたりと、手の込んだ装飾が施されています。