稲荷神社

花巻市下似内5-242(平成22年8月20日)

東経141度8分29.76秒、北緯39度24分5.71秒に鎮座。

 この神社は似内駅の南西約360mに鎮座しています。神社は大きな杉の森の中にあり、少しだけ明るい社殿の前に大正8年生まれのとても個性的な狛犬がいます。入口に立つ鳥居の額には「稲荷神社」、社殿の額には「羽黒稲荷両社」とありますが、神社庁への届け出が「稲荷神社」となっており、由緒にも「羽黒神社」の事は記載がありません。ということで「稲荷神社」だけの社名を使用しています。

 御祭神:稲蒼魂命
 祭礼日:9月9日
 由緒:大同2年(807)の勧請である。その後、慶長12年(1607)藩主南部利直の代に社殿造営され、境内619坪を寄進せられた。且つ別当には玄米一石の所録を与え、祭祀を壮厳に行なわしめ、藩士に於ては毎年例祭の都度、幣帛料として玄米一石を供進せられ、専ら尊崇され、明治4年(1871)村社に列す。
(「岩手県の神社」より)

社頭
入口に立つ台輪鳥居 鳥居に掛かる額
「稲荷神社」
参道・境内の様子
拝殿前、大正8年生まれの狛犬
この狛犬、他の地域では江戸時代前・中期建立と言われてもおかしくない造りですが、ここ岩手では大正8年どころか昭和に入っても大船渡市・市杵嶋神社の狛犬のように、まだはじめタイプの狛犬が造られていた土地柄なので、どんな狛犬と遭遇しても驚かなくなりました。頭部は土偶のような造りでタラコ唇の完全なる人間、後ろ足・お尻はカエル、背骨はモグサでお灸を据えているような盛り上がりが並んでいる、とても面白い造りの狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正8年(1919)建立)
拝殿
拝殿に掛かる額「羽黒稲荷両社」
拝殿目抜き彫刻・龍
拝殿木鼻・狛犬と象
本殿覆い屋と本殿
神楽殿
雷神・三峯山・南無阿弥陀仏 観世音
庚申供養塔・鳥海山・出羽三山・観世音 鳥海山・巌鷲山
雷神 古峯神社・出羽三山