石川県

 「石川」の地名の由来は、文字通り「石の多い川」のことで、石川県最大の河川である「手取川」はよく氾濫を起こし、大きな石をも流す暴れ川であることから、手取川を通称「石川」と言い、この川の周辺が石川郡と名付けられました。また「手取川」とは木曾義仲軍が京へ上る時に、神の使いである巫女が手を取って浅瀬を渡し導いたとの伝説から由来した名だそうです。
 この「石川」という郡名が県名となるのは明治の廃藩置県の時で、明治4年には藩がそのまま県という行政区画になったため、金沢藩がそのまま金沢県となりました。けれど金沢県は加賀一国の領域とされ、県都として北寄りに過ぎるとの理由から、県庁は美川町に移転され、県名も美川が属していた石川郡を採用し、石川県と改称されましたが、県庁はわずか一年ほどで美川町から金沢に戻り、県名はそのまま残って「石川県」となりました。その後も県域は何度も変更され、一時は現在の石川県、富山県、福井県の北部を有する大石川県時代もありましたが、明治16年、遂に県域は現在のように確定したのです。

金沢市寺中町 大野湊神社の狛犬