金沢市中村町16-1(平成18年11月24日)
この神社は146号線で金沢駅より南下し御影大橋を渡り、200m先の中村町信号を左折すると、300m左側に鎮座しています。旧郷社で、境内は季節柄赤や黄色の落ち葉が敷き詰められ、歩くたびにカサコソと心地良い音をたてていました。拝殿は外見は普通の造りでしたが、中にはいると欄間には見事な龍の彫刻が施してあります。又拝殿内の神殿狛犬は、漆黒の漆が掛けられた素晴らしい作りでした。
「中村神社の由来」によると
御祭神:武甕槌命、経津主命、天児屋根命、比淘蜷_
由緒:創立の年代は不詳ですが、貞享2年(1685)の山伏蓮花院由来書には「中村春日明神は往古より鎮座し、もと犀川の中島にあったので、中と言っていましたが、そこに村を作り住んでいた人々が春日の神を勧請しました。」とあります。
拝殿は旧金沢城の二の丸にあった舞楽殿が移築されたものです。宝歴9年(1759)の大火の際、金沢城を初め、市街地の大半が焼失した中で、石川門と二の丸の舞楽殿、唐門が焼失を免れたのは、その欄間に在る龍が水を呼んだとの伝説があります。建立は二百数十年前で、明治3年に越前奥州の乱で戦死した加賀藩武士の霊を祀るため、卯辰山に「顕忠廟」を建てる事になり、この舞楽殿が社殿として移築されました。昭和10年「顕忠廟」は石川護国神社に合祀され、元舞楽殿は放置されていましたが、昭和40年に石川門と同等の価値が見出され、文化財として見直され、その原形を損なわず、保持管理するという条件で現在の場所に譲渡されました。
とあります。
社号標「郷社 中村神社」 | 神社入口の台輪鳥居 |
参道の様子 | 境内の様子 |
大正11年生まれのブロンズ狛犬。 金沢では阿吽が反対位置に居ることが多いのですが、この狛犬は阿吽が正位置にいます。 時期的なものでしょうか、他地域の製作なのでしょうか? 逞しく筋肉がつき、牙が鋭く、かなり厳つい感じです。 |
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(大正11年10月建立) | |
拝殿 文化庁登録有形文化財指定・ 旧金沢城の二の丸御殿にあった 舞楽殿を移築したものだそうです。 |
拝殿正面、社額と欄間の彫刻 |
拝殿欄間には全て龍の彫刻が彫られていました。 宝歴9年(1759)の大火の際にも焼失を免れ、欄間に在る龍が水を呼んだからだとされています。 ビニールが掛けられているので少々見にくいです。ご容赦を…。 |
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拝殿内にいた木彫神殿狛犬。 眉、鬣、尾は素材の色を活かし、身体は黒漆の上に細かい 放射状の花のような模様が書き込まれています。 やはり阿吽が反対位置で、吽には金色の角が付いています。 知的な感じがする狛犬です。 |
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本殿 | 境内入口にある道祖神?達磨さん? |
狛犬の拡大写真はこちらで ![]() |