春日神社

金沢市中村町(平成18年11月24日)

 この神社は兼六園の西約1.3km、犀川左岸の中村町小学校南に鎮座しています。旧郷社の格を感じさせる落ち着居た佇まいの神社でした。又ここには加賀逆立ち狛犬の中では二番目に古い狛犬や首長狛犬、出雲丹後狛犬加賀バージョンなど3対の変わった狛犬が棲息しています。
 「春日神社の由来」は、写真では判読しづらいのでここに記しますと、
 御祭神:武甕槌命、経津主命、天児屋根命、比淘蜷_
 由緒:この地は往古大和国三笠山春日大明神の神領地で三笠山の御厨と称し、天暦元年(947)五穀豊穣祈願のため神田を社地と定め社殿を建立し、三笠山の神霊を勧請し守護神としたのが当社の始まりです。その後、弘治・永禄の頃、兵火のため社殿・古記録が焼失しました。慶長年間に社殿を再建し、五箇庄の総鎮守として崇敬され、又延喜式記載の神田神社は当社であるとも伝えられています。明治12年に郷社となりました。(抜粋)
とあります。

由来は判読しにくいので上記に記しました。 社号標「郷社 春日神社」
神社入口 参道の様子
拝殿 ご神木
明治15年建立で、現時点では加賀逆立ち狛犬の中では二番目に古い物だそうです。
阿吽が反対位置で、吽には小さな角が付いています。
精悍な顔つきで彫りが深く、全体にかなり装飾的で、危うい恰好をしながらも安定感があります。
(明治15年9月建立)
裏参道入口にいた建立年代不明の首長狛犬。
細身で姿勢正しく、こんなに首を伸ばして何を見ているのでしょうね〜。
随分と潰れ顔で、阿も殆ど口を開けていません。
耳を後に流し、首筋にかかる鬣だけをカールさせ、
背中には綺麗なストレートヘアーを垂らしています。
尾は筆の穂先のように丸く軽く巻いています。
加賀の狛犬は未だ殆ど見ていないので良くは分かりませんが、
いつ頃の建立なのでしょうか、もう剥落が始まっています。
境内の様子
本殿覆い屋 ガラス越しに見える本殿正面
本殿前の建立年代不明の狛犬。
出雲丹後狛犬の特徴がありますが、大分感じが違うので、
出雲丹後狛犬加賀バージョンかも知れません。
出雲よりも加賀の方が裕福で都会的だったのか、
顔つきもずっと穏やかで洗練された感じがします。
境内社・出世稲荷神社
狛犬の拡大写真はこちらで