日吉神社

金沢市大野町5-81(平成18年11月24日)

 この神社は金沢港の西に鎮座しています。神社前面は紅葉の綺麗な広葉樹が聳えるごく一般的な鎮守の杜でしたが、緩い坂を上った境内やその裏側に伸びる日和山遊歩道等は松の木のみが生え、日本海からの寒風が吹き付ける、そんな環境にある大神社でした。又参道や境内には色々なタイプの狛犬が4対居り、狛犬ファンにもお薦めの神社です。

 御祭神:大山咋神、大物主神、他に元末社の鎮火社、西之宮社、菅原社、稲荷社の神
 由緒沿革:天平5年(733)滋賀県大津市坂本の日吉神社東本宮の大山咋神の御分霊を奉祀し産土神としたのがはじまりで、その後貞観2年(860)日吉神社西本宮の大物主神をも勧請合祀し、神仏混交の時代は「日吉山王大権現」と称せられました。長享2年(1486)に兵火に合い、社殿・宝物・古文書が焼失しましたが、元文3年(1738)に現在の社殿を建立、寛政9年(1797)に改築されています。明治7年には日吉神社と改称され、同27年に現在地に遷座し、昭和6年に郷社に列格しています。
 例大祭:7月24日、神幸祭:7月25日

社号標「郷社 日吉神社」 道路上の一の鳥居
神社入口 ご神木
参道の階段途中の厳めしい狛犬。
如何にも神社の守護神という感じでこちらを威嚇しています。
(昭和11年度初老会建立)
これは凄い!! 平成生まれの広島玉乗りですが、
潰れた横広の大きな顔で、鬣も尾もやけに派手に造られています。
(阿・平成4年11月吉日平成五年度初老記念
吽・平成7年11月吉日平成八年度初老記念)
阿吽の形相がとても変わった狛犬です。
阿は威嚇的な悪魔のような顔つきをして居ますが、
角付きの吽は思慮深く老成した、仙人の様な感じに見えます。
(昭和26年7月建立)
参道途中で振り返る 大きな拝殿
建立年代不明の狛犬ですが、奉納者が名のみの記載で、寛政期末から文化期
(1792〜1818頃)に活躍した北前船・大野船団の丸屋一族が狛犬を奉納したという
記録があるそうですので、おそらくは其の時代の建立と思われます。
背中を反らし、首を伸ばし、姿勢正しく来訪者をお出迎えしています。
阿は耳を垂らし、吽はピンと立て、鬣は短めで殆どストレートに纏め、
尾は垂直に立ち、先がヤツデのように別れています。
本殿覆い屋 境内裏の日和山遊歩道から見る日本海

由緒と狛犬の拡大写真はこちらで