大桑神社

結城市小森1(平成19年5月8日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、結城下妻線を結城方面に向かい、小森信号を過ぎて間もなく、道路沿い右側です。大正14年の狛犬が迎えてくれました。本殿が、有形文化財、御神木の欅が天然記念物に指定されています。水盤は、寛政8年に奉納されたものです。

 御祭神:稚産霊尊
 由緒:「火の神軻遇突智と土の神埴山姫とにより誕生の稚産霊の神は頭の上に蚕と桑が生じ臍の中には五穀が生えて農蚕業の神として尊崇さる。時元明天皇の和銅年代に現在の大水川原に創建。文明十一年と享保八年の大洪水のため社殿流失し、延享二年現在の地に再建す。天富命の命を受けた阿波の斉部なる者、この地を通り大桑の木が茂りその部落の人の欲するまま蚕を与え養蚕の仕方を教え、稚産霊尊を祀り部落を大桑郷と名付く。中世の結城家時代には、不意の合戦に備える時の鐘あり。軍兵交替に社に篭り、『篭』と称され、養蚕盛んとなり『蚕守』に転訛し、現在の『小森』の称となる。結城七社の一つに数えられ、明治時代迄別当寺大桑山恵勝寺浄福院が在り、享保六年浄福院沙門元映誌に依る」(拝殿に掛かる「大桑神社の由来」より)

神社入口と社号標
大正14年生まれの狛犬
顔が上向きで、瞳が下についているので一寸惚けた感じになり、脚がとても大きく頑丈そうですね。台座まで丁寧に造られています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正14年(1925)6月建立)
拝殿 寛政8年(1796)11月奉納の水盤
向拝下の彫刻
牡丹の咲く中で二匹の狛犬が球遊びをしています。動きのある生き生きとした表情をしています。
挙鼻の彫刻は双龍です。
これも、左右にいる龍が絡み合ったり睨み合ったり、流動的な姿で力作です。
本殿覆い屋 本殿北面・天の岩戸彫刻
市有形文化財指定の本殿正面と側面
彩色が残り、至る所に彫刻が施されています。彫刻は、東西二面が中国の故事(東・虎渓三笑、西・光子甕割)、北面は日本神話(天の岩戸)を題材にしています。現在は流造、銅板葺ですが、享保7年(1722)に建造され、当初は桧皮葺で、数回の葺かえの後、嘉永元年(1848)銅板葺になったことが、棟札により確認されています。
市天然記念物指定の御神木・大欅
推定樹齢350年以上、目通り直径1.7m、根周8m超もあり、市内最大級の欅です。