八坂神社

土浦市真鍋5-9-1(平成20年10月11日)

東経140度12分12.91秒、北緯36度5分42.67秒に鎮座。

 この神社は土浦第一高校の西約150mに鎮座しています。入口の右には「郷社八坂神社」、左には「招魂社」の社号標が建ち、入口から参道、境内にも樹齢数百年の大ケヤキが沢山見られ、この社の歴史の古さの証のように見えました。
 市街地にあるので、参道の両脇には住宅が建ち並んでいますが、奥に深い境内には街中の神社とは思えない程のケヤキの大木が聳え、江戸時代初期に土屋氏により造営された社殿には素敵な彫刻類が施されています。又、境内には境内社の招魂社、稲荷神社などが祀られており、土浦町の総鎮守として今でも人々の崇敬が篤いのでしょう、沢山の方が参拝や、祈祷を受けにいらしていました。
 落ち着いた佇まいの中にも由緒が感じられる素晴らしい神社でした。

 御祭神:素戔嗚命
 祭礼日:7月25・26・27日・祇園まつり
 境内社:招魂社、稲荷神社
 由緒:社伝によれば、八坂神社の御神霊は、往古筑波山の南麓大杉の霊地より降ってきたものと云われています。ご神体が桜川の河口霞ヶ浦に漂っていたのを嘉左衛門、弥次兵衛の二人の漁師が拾い上げ、湖岸の天王松の下に勧請し、後、現在の真鍋台に奉遷、牛頭天王社としてこの地方の鎮護社としました。
 江戸時代に入り、北西向きであった社殿を南に向きを変え、土浦城の鎮守としたと云われています。
 現在の本殿は元禄13年(1700)時の土浦城主・土屋相模守政直公により再興されました。拝殿・鳥居は享保13年(1728)土屋但馬守陳直公により建立されました。その後、享和元年(1808)土屋但馬守英直公により、拝殿・鳥居等の修復が行われ、本殿の彫刻類もその時組み込まれました。
 明治5年(1872)神仏分離令により社名を八坂神社と改称し、郷社に列し、土浦町の総鎮守となりました。

社号標
左「招魂社」右「郷社八坂神社」
  
神社入口 一の明神鳥居
入口に建つ灯籠には、狛犬が遊び戯れています。
入口と参道に聳える市指定名木・大ケヤキ
この他にも沢山の大ケヤキが見られます。
参道の様子 境内入口
拝殿前、嘉永5年生まれの江戸流れ狛犬
毛の流れがスムーズで、体表には放射状の模様や体毛表現が残り、爪の先まで丁寧に彫られています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(嘉永5年(1852)春3月建立)
社殿全景
市指定文化財・拝殿
拝殿内の様子

拝殿向拝彫刻・龍
拝殿木鼻・狛犬と象
市指定文化財・元禄13年(1700)再建の本殿 左右から
妻や脇壁、木鼻など見事な彫刻が施されています。
本殿妻下の彫刻・鳳凰
本殿脇壁の彫刻・寅と狛犬
本殿木鼻・狛犬と象
境内社:招魂社 入口と社殿
境内社:稲荷神社 境内のご神木・大ケヤキ