国王神社

坂東市岩井(平成18年3月26日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 この神社は、結城岩井線沿いの岩井地区にあります。昭和15年の狛犬が迎えてくれます。茅葺き屋根の拝殿は、県指定文化財です。茅葺きと云うのは雰囲気があっていいですねー。御神木は、皮一枚で頑張っています。社殿の横に延享4年の庚申塔がありました。

 この神社は茨城県の南西部旧岩井市・岩井地区に鎮座しています。ここには平将門の本拠地として、現在でもたくさんの史跡が残されています。中でもこの国王神社は、天慶3年(940)2月、平貞盛、藤原秀郷の連合軍と将門軍が北山で激戦中に、流れ矢にあたり38才の若さで戦死したと伝えられる平将門終焉の地といわれ、次女如蔵尼が何年か後に当地を訪ね、庵を結びその冥福を祈り、父の33回忌に当る天禄3年(972)父の像を刻み小祠に祀ったのが創建といわれています。この神像は、本殿とともに茨城県文化財に指定されています。そこで御祭神はもちろん平将門ですが、長い間叛臣の汚名をきせられた将門も、当時の民意を反映した民衆の代表・英雄として人々の心に残り、その崇敬の気持が国王神社として永く信仰されてきた所以なのでしょう。

神社入り口 参道の様子
社殿前方と後方から。
茅葺き屋根の存在感が、周囲の杜の景色と相まって、非常に落ち着いた、
しかも重厚な雰囲気を醸し出しています。
拝殿、相の間、本殿の屋根が繋がっているのも、とても珍しい造りだと思います。
拝殿と境内の様子 拝殿正面から
拝殿の扁額 拝殿内の様子
本殿左脇から 本殿右脇から
昭和15年生まれの狛犬。横広顔で太めのドッシリと落ち着いた良い狛犬です。

(昭和15年建立)
境内社と浅間神社碑 青面金剛像
皮一枚でも頑張っている御神木