酒垂(さかたる)神社

豊岡市法花寺字長楽寺725-1(平成20年8月29日)

東経134度52分21.17秒、北緯35度33分7.92秒に鎮座。

 この神社はコウノトリの郷公園の東北東約500mに鎮座しています。神社前には広い駐車場が整備され、そこから見る鎮守の杜は豊かで如何にも神の坐します所…という感じですが、丁度本殿覆い屋の改修中で、足場が組んであり、社殿の景観は今ひとつ…という残念な時期の参拝となりました。

 御祭神:酒弥豆男命 酒弥豆女命
 境内社:稲荷神社、八幡神社、山神神社
 由緒:杜氏の祖神・酒造司の守護神である酒弥豆男命(大蔵大明神)酒弥豆女命を祀る社である。
 白鳳3年(675)の夏、この地方を治めていた郡司物部韓国連久々比命が贄田(神に供える米を穫る田)に酒所をつくり、酒解子神・大解子神・子解子神の酒造神を祀って酒を醸造し、これを祖神に供えて五穀豊穣を祈願したという伝説があり、その時の斎殿が酒垂神社の発祥であると云われている(国史文書による)。
 勅旨、天子のご意志によって延長5年(927)に制定された延喜式・神名式の内に但馬国城崎郡廿一座のうち小廿座の一つとして酒垂神社が誌されており、いわゆる式内社として当地方では古くから崇敬された由緒ある神社である。

神社遠景
本殿碑 神社入口 社号標
「式内酒垂神社」
拝殿
本殿前、建立年代不明の出雲丹後狛犬
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改修中の本殿鞘堂
「重要文化財 酒垂神社本殿 畧記」はこちらで
国の重要文化財指定の本殿
社蔵の棟札によると永享10年(1438)釿始・嘉吉元年(1441)柱立・文安元年(1444)遷宮・造営の大工は伴大夫大伴久清で蟇股にはこの時の墨書も誌されている。建物は一間社流造こけら葺で、木割の太い柱に三ツ斗組をのせ、中備えは半肉彫の蟇股を飾り、妻組は虹梁大瓶束を組む。これらの建築細部技法は当時の建築様式の特徴を示す優れたもので、殊に建立年代や工匠名が明確であり、建築史上価値の高い神社建築遺構として昭和33年5月に国の重要文化財指定をうけ、棟札も附指定された。
境内社:稲荷神社 境内社:八幡神社
境内社:山神神社 手水舎とご神木
神社前の田園風景 この社はコウノトリの郷公園のすぐ近くです。
白い鳥を見た途端、一瞬「コウノトリ?」
と思いましたが、残念ながら白鷺でした。