熊箇原(くまがはら)八幡神社

尾道市因島中庄町420-3(平成20年3月24日)

東経133度10分26.74秒、北緯34度19分13.78秒に鎮座。

 この神社は因島水軍城と317号線を挟んで反対側の山の端に鎮座しています。
 道路に面した一の鳥居から石段と踊り場が交互に続き、途中随神門を挟んで上にも、奉納燈籠が立ち並ぶ石段と踊り場が続き、境内まではとても長い距離の参道となります。
 境内入口には強面の玉乗り狛犬がいて、大きく重厚な拝殿の屋根には天狗の背に乗った狛犬や飛び狛も居ます。拝殿には龍や狛犬、象などの彫刻が施され、拝殿脇には備前狛犬や石造狛犬も居ます。拝殿からずっと奥に建立されている流れ造りの大きな本殿妻は、初めてお目にかかるエジプトのファラオのような顔を持つ柱が支えていました。社殿左右には緑の森の中に綺麗に整えられた境内社が点在していました。
 山を背景に、豊かな森と綺麗に整備された境内・社殿を持つ素晴らしい神社でした。

 御祭神:誉田別尊、息長帯比売命、熊野権現十二神、多紀理比売命、多岐津比売命、市寸島比売命
 例祭日:元旦祭・1月1日、年越祭(節分)・2月3日、祈念大祭 建国祭・2月11日、春期大祭・4月12・13日、夏祭・6月8日、大祓祭・7月20日、八重子祭(一の祭 御葉気祭 烏喰神事)・10月5日、秋季大祭(神幸祭 夜殿祭 湯釜神事)・10月11・12日、七五三祭・11月1〜30日、勤労感謝祭 新穀感謝大祭・11月23日
 境内社:高良神社、松尾神社、稲荷神社、両皇大神宮
 由緒:鎮座 仁和3年(887)旧8月
     由来 景行天皇の子孫・井川小仲麿が弘仁元年(810)熊野大権現を隠島神として祀り、元慶2年(878)従五位を勅授されました。仁和3年(887)滋野備後守隠島が八幡大神を相祀り、長元4年(1031)島内各地に分社が建立されました。建久3年(1192)隠島八幡宮と改称し、因島の総氏神となりました。

由緒書きはこちらで

神社入口
一の靖国鳥居
社号標
「熊箇原八幡神社
 別宮隠島神社」
参道の注連柱 二の明神鳥居
参道途中の様子
三の明神鳥居 参道脇の亀に乗った百度石
随神門
参道脇にずらりと並んだ奉納燈籠 境内入口の四の明神鳥居
境内入口に居る文久2年(1862)生まれの玉乗り狛犬
阿吽ともに可愛い子狛がいて、並びの良い平歯や、ニョキッと6本も出ている牙が目立ちます。尾が太く華やかですね。
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(文久2年(1862)12月吉日建立)
大きく重厚な拝殿
拝殿内の様子

拝殿屋根上の天狗の背に乗った狛犬
変わっていて面白い組み合わせです。
同じく屋根上の般若のような顔つきの飛び狛さん
唐破風の鳳凰の彫刻
挙鼻の有翼の龍
虹梁上の龍の彫刻
木鼻の狛犬と象
拝殿脇、年代不明の備前狛犬
かなり大きな狛犬ですが、阿の上顎や、阿吽ともに前足の先が欠けています。阿は垂れ耳、吽は立ち耳です。鬣もストレートと渦巻きで変化があります。
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拝殿脇、文化14年(1817)生まれの狛犬
阿は垂れ耳で吽は立ち耳の、平面顔の狛犬です。吽には角が付き、両方とも縦ロールの短めの鬣、薄く五本に分かれた尾は垂直に立っています。臑毛もおしゃれですね。
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(石工・文助作 文化14年(1817)10月8日建立)
本殿
本殿妻の中央を支えるエジプトのファラオのような顔を持つ柱
境内社:松尾神社 境内社:稲荷神社
境内社:両皇大神宮拝殿と本殿
境内社:高良神社