八幡神社

尾道市因島重井町950(平成20年3月24日)

東経133度9分15.62秒、北緯34度20分40.66秒に鎮座。

 この神社は因島フラワーセンターの北約200m程に鎮座しています。嘗ては参道だったのでしょうが、現在は一般道となっている道路脇には灯籠や鳥居が建立されており、遠目にも鎮守の杜の大木が目立ちます。境内入口には随神門が建ち、随神門境内側には木製と石製の神門狛犬が二対居ます。随神門を潜り、石段を十数段上がると境内で、すぐ脇に狛犬がおり、正面には大きな拝殿が建立され、拝殿内には方位を表す干支円板や手桶絵馬等の珍しい奉納物とともに、沢山の大きな絵馬が奉納されています。拝殿と本殿の間にも狛犬が居て、社殿脇には境内社が点在し、綺麗で清々しい雰囲気の中、狛犬ファンの私達にとっては、5対もの狛犬が見られてとても充実した参拝となりました。

 御祭神:息長帯姫命、品陀和気命、宗像三女姫命 相殿:宇迦御魂命
 例祭日:十月中旬の日曜日
 境内社:高良社、松尾社、稲荷社、伊勢神社、金神社
 由緒:重の井という神功皇后が三韓出兵より帰る途中、この浦に停泊した際に、古老が清水を汲んで献上したと伝えられる清水があり地名の由来となったようですが、この社は重井の産土神社です。
 けれど由緒の案内は無く、勧請年月・縁起・沿革等は全て不明です。

神社遠景 参道の様子
神社入口の随神門
随神門裏にいる寄木造の神門狛犬
右側の狛犬は歯が見える程度に口を開け、垂れ耳で角が付いています。左の狛犬は吽で立ち耳です。嘗て全身は緑系、鬣・尾・口内は朱の彩色が施されていた様です。獅子頭のような無骨な顔で、二の腕や腿が逞しく、尾は太く立っています。
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随神門裏にいる石造神門狛犬
文化10酉年(1813)生まれで、吽には小さい角が付いています。真っ白い石で鬣は短く殆どストレートです。全体に柔らかい滑らかな彫りで、脇毛臑毛なども彫られ、尾は先が何本かに分かれていますが殆どお尻に付いています。
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(文化10酉年(1813)建立)
境内入口
石段上、境内入口に居る寛政3年(1791)生まれの狛犬
年代の分かるものとしてはこの社一番の先輩ですが、いつまでも若々しく溌剌とした感じがします。阿は強面ですが、吽は角を付けギザギザの鋸歯がチャームポイントのようです。尾は火焔がお尻全体を覆うように広がり背中の中央あたりで少し立っています。
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(寛政3年(1791)3月建立)
大きな拝殿
拝殿内の加藤清正武将額 拝殿内の方位を表す干支円板
拝殿内の手桶絵馬 拝殿内の
高野山依水坂上紙屋荒仇討ち絵馬
拝殿と本殿の間にいる寛政10年(1798)生まれの浪速狛犬
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(寛政10年(1798)9月建立)
本殿
境内社:伊勢神社
伊勢神社にいる文政10年(1827)生まれの狛犬
吽には小さな角が付き、平面的な顔の狛犬です。
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(文政10年(1827)11月建立)
境内社入口 境内社:稲荷社
境内社:金神社 境内社:高良社
境内社 境内社:松尾社