(うしとら)神社

福山市北吉津町1-5-24(平成20年3月23日)

東経133度21分54.36秒、北緯34度29分29.42秒に鎮座。

 この神社は福山城の北約400mに鎮座しています。
 社号標の建つ入口東には観音寺があり、赤い灯籠の立ち並ぶ参道脇からは仏像の姿も見えます。北に向かっている参道は角で北西に折れ曲がり、珍しい石製の両部鳥居を潜ると石段となります。その石段の上には随神門が建ち、随神門裏側では可愛い神門狛犬が愛嬌を振りまいています。
 境内西側には福山八幡宮へと続く参道もあり、一帯は豊かな森林地帯となっています。境内中央には唐破風の付いた大きな拝殿と神楽殿などが繋がった大きな社殿が建ち、裏に回ると二つの屋根がくっついた様な変わった造りをした本殿が優雅な姿を見せてくれます。
 地元の方々に親しまれる神社なのでしょうか、この日はこの社で結婚式が遂行されたのか境内で幸せそうな花嫁花婿さんが記念写真を撮っており、おじゃまにならないように早々に引き上げさせていただきました。

 御最新:須佐之男命、伊邪那岐命
 例祭日:歳旦祭・1月1日、厄除祭・2月1日、節分祭・2月の第一日曜日、(2月3日が土曜日の場合、2月3日)、 祈年祭・3月17日、春分祭・春分の日、勧学祭・4月第1日曜日、天長祭・4月29日、夏越祭・6月の最終日曜日(6月30日が土曜日の場合6月30日)、秋分祭・秋分の日、例大祭・10月体育の日、七五三祭・11月中毎日、新嘗祭・11月23日、年越祭大祓・12月31日、朔旦祭・毎月1日、月次祭・毎月15日
 境内社:宇受賣神社他
 由緒:平安時代、福山が藤原家の荘園として栄えていた当時(天永年間、1110)須佐之男命を祀る「牛頭天王社」として、今の福山市木之庄町に建立されており、建武元年(1334)今の地に伊邪那岐命を併祀の上遷座し、当時の集落の中心地、吉津、木之庄、本庄、奈良津、千田各郷一帯の産土神 「秋津洲神社(あきつしまじんじゃ)」と改称された旧福山最古の神社です。
 江戸時代、初代福山藩主・水野勝成公が福山城築城に際しては、城郭の鬼門・艮(うしとら)の方位(北東)を鎮める守護神「秋津艮大明神」と称えられ、天和3年(1683)水野勝種公の諸社殿の寄進を始め、度々造営、修復がなされ、明治以降は現社名「艮神社」となり、広く福山地方一円の鬼門守護神、厄除神として崇敬されています。

神社入口 社号標
参道の様子 珍しい石製の両部鳥居
嘉永2己寅年(1849)生まれの狛犬
浪速系ですが、穏やかな顔つきで洗練された姿をしており、丁寧な造りで出来ています。吽には角が付いています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(嘉永2己寅年(1849)建立)
境内入口の随神門 境内の様子
随神門裏側にいた可愛い神門狛犬
阿吽ともに角つきで、木彫りの上に漆喰を塗り、彩色を施したように見えます。未だ綺麗に色が残っていますが、阿の方は顔面や背中が随分と剥げています。愛嬌のある面白い造りの狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
拝殿
拝殿内の様子

本殿
二柱を祀るためか、妻入りの社殿も、二つの屋根がくっついた様な変わった造りをしています。
境内社:宇受賣神社
本殿脇の境内社