三蔵稲荷神社

福山市丸の内1-8-7(平成20年3月23日)

東経133度21分53.1秒、北緯34度29分18.47秒に鎮座。

 この神社は福山城の北側に鎮座しています。福山城内の豊かな樹木が生い茂る中、普段は静かな雰囲気を漂わせているかと思いますが、今日は初午祭。境内には大きなテントが張られ、趣有る能舞台でもカラオケ大会が催されるようで垂れ幕や看板が掛けられ、何となく雰囲気がざわついており残念でした。又、この社では毎年ミス三蔵稲荷を選ぶコンテストが行われることでも有名で、神社の規模の割には福山市民の間での認知度が高いそうです。
 垣は朱色ですが、鳥居が石製で、稲荷神社おきまりの朱の鳥居はなく、雰囲気としては稲荷らしくない感じがしました。


 御祭神:宇賀魂大神、猿田彦大神、大宮女大神
 境内社:石鎚神社、沓掛稲荷大明神、七社稲荷大明神他
 由緒:福山藩の初代城主・水野勝成が築城と同時に城の鬼門に当たる場所に城内鎮守を目的として、刈谷城(愛知県・勝成の祖父の城)から移して祀ったものだそうで、創建は江戸時代初期となります。
 社名には面白い伝承が残っており、それによると「初代福山藩主・水野勝成公の行列にいつ頃からか謎の侍が護衛に付き、名を尋ねると”城の北側に住んでおる三蔵と申す”と言い去った事に勝成が感銘を受け以後手厚く祭った。」という話です。謎の侍が護衛に付くなどとは現実にはあり得ないお話ですが、こんなお話が作られるほど初代藩主・水野勝成公が庶民に慕われ親しまれていたと云うことなのでしょうか?
 以後、代々の城主が直祭し、阿部時代になっても連綿と受け継がれ、旧藩内には分社も多数ある庶民信仰の篤い神社でもあります。

神社入口
神社入口手前にいる建立年代不明のお狐様
神社入口奥にいる昭和5年生まれのお狐様
(石工・吉田要 昭和5年(1930)建立)
石段を上がると
参道は右に折れています。
参道途中の境内社
参道途中の境内社 参道の様子
境内の様子
拝殿前、明治30年生まれのお狐様
大きな宝珠を持つふっくらしたお狐様です。左のお狐様は口に巻物を含んでいます。
お狐様の拡大写真はこちらで
(明治30年(1897)6月30日建立)
拝殿
本殿鞘堂
能舞台
今日は初午祭。能舞台でカラオケ大会が催されるようです。
境内社:石鎚神社 境内社:沓掛稲荷大明神
境内社:七社稲荷大明神 境内社:稲荷神社三社
裏参道入口