天別豊姫(あまわけとよひめ)神社

福山市神辺町川北142-2(平成20年3月22日)

東経133度23分9.76秒、北緯34度32分11.95秒に鎮座。

 この神社はJR・神辺駅の東500m程の黄葉山中腹に鎮座しています。313号線の天別豊姫神社前交差点に境内入口の鳥居と脇には「縣社」の社号標が建っています。鳥居を潜ると広い境内で、左手に神池があり、池の中の島には境内社が二社祀られています。参道途中の三の鳥居と神門を潜ると参道は石段となり、石段途中には絵馬堂が建ち、その絵馬堂を潜りさらに石段を上がると左手に鳥居が建ち、境内社の清瀧神社と淡島神社が祀られています。石段の突き当たりで、参道は左右に分かれ、右には大規模な境内社の稲荷神社があり、参道階段を左手に登るとやっと天別豊姫神社の拝殿と本殿が建立されていました。境内左手を上った所にも皇神社他境内社が建立されています。
 黄葉山の豊かな森を背景に、清々しい雰囲気の、気持ちの良い神社で、狛犬・お狐さんも楽しめます。

 御祭神:豐玉姫命、速進雄命、事代主神
 合祀神:吉備津彦命、火之加具土神
 例祭日:10月20日
 境内社:清瀧神社、淡島神社、稲荷神社、皇神社他
 由緒:創建は不詳ですが、伝承によると、穴海の網付谷の荒磯岩上に海神・豊玉姫命を磯神社として祀ったのが起源といわれています。その後、網付谷の奥の小中山に遷り、建武2年、備後守浅山条就が黄葉山に築城した際、城郭の守護神として、黄葉山中腹の現在地に遷座したといいます。以後歴代城主の崇敬が篤く、享保年中社殿の再建が行われています。式内社・天別豊姫神社に比定されている古社で、明治2年、神辺大明神から天別豊姫神社と改称され、明治6年縣社に列しました。

神社遠景
神社入口 社号標
入口にいる大正8年生まれの玉乗り狛犬
広島県に来て初めて見た本場の玉乗りです。小顔で耳と尾をピンと立て、大きな玉に前足を乗せて楽しそうに笑っています。前足の脇毛や爪の造りが変わっています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正8年(1919)10月建立)
鳥居を潜ると広い境内で、左手に神池があり、
池の中の小さな岩では沢山の亀さんが甲羅乾しをしていました。
神池に架かる太鼓橋 島には境内社が二社祀られています。
参道途中の二の鳥居には山を模ったような可愛い注連縄が架かっています。
参道途中の三の鳥居と神門 神門を潜ると参道は石段となります。
石段途中の絵馬堂
大きな絵馬が奉納されています。
絵馬堂を潜りさらに石段を上がると
左手に鳥居が建っています。
境内社:清瀧神社
清瀧神社には二の鳥居と
同じ注連縄が架けられています。
境内社:淡島神社
境内社からさらに石段を上がると
天別豊姫神社の社殿が見えてきます。
石段踊り場右手は
境内社:稲荷神社の境内です。
稲荷神社の眷属・お狐様。
天保10年の建立ですが、左の狐さんには頭部がありません。
(天保10年(1839)2月吉日建立)
境内社:稲荷神社拝殿 境内社:稲荷神社本殿
稲荷神社本殿左奥の稲荷社 稲荷神社拝殿右手前の稲荷社
拝殿右手前の稲荷社の社殿内には、こんなに可愛い狐さんがいます。
稲荷神社参道両脇に祀られた末社群
左から、杉山稲荷大神、守川稲荷大神、
笠立稲荷大神、春島稲荷大神、鈴立稲荷大神
稲荷神社参道から見える
天別豊姫神社への石段
天別豊姫神社境内から見える稲荷神社境内全景
天別豊姫神社拝殿
天別豊姫神社拝殿前の天保12年生まれの浪速狛犬
団子っ鼻で、口髭を生やした中年の紳士…という感じでしょうか?耳を横に立て、鋭い眼孔で威厳に満ちた顔つきをしています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(天保12年(1841)陽月如意日建立)
天別豊姫神社本殿・左右側面から
天別豊姫神社本殿前にいる大正14年生まれの中国狛犬
(大正14年(1925)10月建立)
境内左手を上った所に祀られた皇神社他境内社
境内から見渡せる福山市街地