渋川八幡宮

渋川市渋川(平成19年7月8日)

 この神社は上越線・渋川駅の北西約2km、33号線に面して鎮座しています。鳥居を潜ると昭和初期建立の出雲型構え獅子がいて、参道脇には干支の十二支になぞらえた鳥海山産出の岩石が置かれています。それぞれの特徴が良く捉えられ、なるほどと頷けるものばかりでした。広い境内には、拝殿、弊殿、本殿、神楽殿、多数の境内社、末社などが建ち、本殿は県の重要文化財指定となっています。境内社・恵比寿大黒社内の恵比寿大黒像はとてもリアルなものです。宮司さんにお声を掛けられて、暫しお話を伺いましたが、日本全国を回られているそうで、とても博識な方でした。

 御祭神:応神天皇、比売神、神功皇后
 例祭日:8月14〜16日
 境内社:天満宮、出雲大社、恵比寿大黒社、発達稲荷神社、祖霊社他
 由緒:社伝によれば、建長年間(1249〜1256)に土地の豪族であった渋川義顕が鶴岡八幡宮を勧請して創建したものといわれています。また康元年間(1256〜57)には、長尾景煕が諸社殿を造営したと伝えられます。
 例祭は「渋川山車まつり」といわれ、江戸時代末期に八坂神社・惣鎮守八幡宮の例祭に、諸町が練り物を出したことから始まりました。現在では隔年で行われ、山車の造りと飾りの見事さで北関東一を誇っています。町ごとに趣向を凝らした山車が勢ぞろいし、町中を練り歩く様子は勇壮にして壮観で、その威勢のよさから別名「あばれ山車」の異名をとっていまるそうです。

神社入口 社号標「大社 八幡宮」
龍の姿をした流木が境内に置かれていました。 此方は狛犬型の岩石です。
出雲型構え獅子
宮司さんのお話では、昭和初期に氏子の方々が相談され、献金を集め建立されたそうです。残金で下の神社にも狛犬を奉納した。…ともおっしゃっていました。威厳に満ちた顔つきで力強さがありますが、その中にも優しさが感じられます。櫛の歯のような臑毛が面白いですね。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和初期建立)
明治35年再建の拝殿、正面と左側面から。
拝殿唐破風下の彫刻
県指定重要文化財・本殿
慶長7年(1602)に入沢新左衛門により社殿が建立されました。三間社流造、瓦葺。現在は拝殿と結合して権現造の体裁ですが、間口三間、奥行二間。正面三間には観音開きの扉が付けられた三戸前で、いわゆる八幡社造といわれる構造です。軒は二重繁垂木、妻は豕叉首(ざす)で組まれ蟇股はなく、反りの少ない海老虹梁などから江戸時代初期の建造と考えられます。牡丹・桐・菊・オモダカなどの模様を彫出した手挟(たばさみ)に桃山時代の特徴が現れています。(案内板より)
本殿右の「子授子宝」石 境内社・天満宮
末社二社
神楽殿 目玉の入った大きな達磨さんが、大切に保存されていました。
境内社・出雲大社、社殿と社額
境内社・恵比寿大黒社、拝殿 恵比寿大黒社本殿
恵比寿・大黒像
境内社・発達稲荷神社 境内社・祖霊社
末社
寿老人、布袋、弁財天
末社
大黒天、恵比寿、福禄寿