木曽三社神社

渋川市北橘町下箱田(平成18年4月29日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 この神社は、渋川大胡線沿いの下箱田地区にあります。狛犬は、昭和3年です。ちょっと古そうな鳥居は、明和6年でした。入口から一旦石段で降りて、そこから石段を登ったところに拝殿があります。拝殿の柱に、「お百度参り用」だと思うのですが、木札を100枚通した用具が下がっていました。また境内には、湧水があって綺麗な水が流れ、緑がいっぱいの神社でした。

 この神社は元暦元年(1184)木曽義仲が滋賀県粟津で義経に討たれた後、その遺臣であった今井・高梨・町田・小野沢・萩原・串渕・諸田氏等が、義仲の崇敬の厚かった信濃国の延喜式内社「岡田、沙田、阿礼神社」を勧請し創建したと伝えられています。滝の宮・木曽明神とも称しました。御祭神は須佐之男命、彦火火出見命、豊玉姫命、宇気母智神です。
 中世以降は武門の崇敬を得て栄え、関東管領上杉憲顕、越後上杉謙信などの寄進が伝えられ、近世には歴代前橋城主による社殿の修営が行われています。老樹の茂る境内には、流造の本殿や拝殿、弊拝殿などが建ち、本殿右奥には赤城山山麓の自然湧泉中で最大の湧出量を誇るという名泉「湧玉(わくだま)」が泉中の砂を吹き上げて渾々と湧き出でている様が写真でも良く分かります。

神社入口 二の鳥居と参道の様子
昭和3年生まれの狛犬。阿は口中に玉を含み、吽は玉に手を置いています。
身体の瘤が未だ生々しく浮き出ている、頭の大きい子達です。
(昭和3年11月建立)
全国的に見ても数少ない、境内へ降りる階段。 木々の間から臨む拝殿
拝殿の「木曽三社太神」の額 良い顔つきの木鼻狛犬
「お百度参り用」?、
木札を100枚通した用具。
私もこういう形式の物は始めてみました。
流造の本殿
木曽氏遺臣之像 御腰掛石
境内社 多数の末社と文字碑
湧玉湧水の湧き出し口 湧玉湧水により出来た池
湧玉湧水噴出口、水中で砂が巻き上がっています。