浮島弁財天

邑楽郡邑楽町鶉新田(平成15年12月8日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
この神社は、多々良沼に突き出た岬の先端にあります。狛犬さんは、昭和60年生まれでした。この神社は、近くのお寺、恩林寺が管理しています。
近くにある通称「ガバ沼」には、毎年、白鳥がシベリアから渡ってきます。この日、数えたら35羽が来ていました。まだまだ増えると思います。

この神社は邑楽町の東の端、多々良沼公園から多々良沼へ突き出た荒間崎と呼ばれる半島部に鎮座しています。多々良沼はもうお隣の館林市の行政区画という境界地です。
由来によると、鎌倉幕府が滅亡した1333年創建と伝わります。北条高時が新田義貞らに滅ぼされたとき、その弟四郎慧性の夢枕に立った江ノ島弁財天から、「上毛の郷に霊地あり、その地で北条家の再興を図るべし」と告げられ、弟の荒間五郎友春ら主従5名で辿りついたこの地に、江ノ島弁財天を勧請し、鎮守として建立したものである、とあります。
多々良沼公園の西の端には鶉(うずら)城跡と呼ばれる城跡もあり、このお城は室町時代の多々良四郎忠致の居城だったもので、戦国時代には館林城主重臣の小曽根政義により、再三の小田原北条氏の攻撃に備えられましたが、1590年に館林城が落城したのに伴い廃城となった歴史を持つ城跡です。

神社遠景
神社入り口
昭和60年11月建立のしょうわ狛犬
社殿 シベリアから渡ってきた白鳥
通称「ガバ沼」の冬の風物詩・多々良沼の畔でくつろぐ白鳥、鴨などの渡り鳥。
この小さな鳥たちが、遠いシベリアから海を越えはるばる飛んできたのかと思うと、愛おしさが倍増します。
12月末に、またクマちゃん通信員より追記と写真が送られてきて、
今年は寒いせいか、白鳥はすでに昨年の飛来数を越えたということです。
餌やりをして管理している方が、きちんといらっしゃるんですね。
それに見学者も結構居るのでしょうか?
カラスはちゃっかりと白鳥の餌を奪いに来ているようですが……、
白鳥飛来数なる看板まで出ています。