天満宮

邑楽郡板倉町大高島(平成18年7月15日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、麦倉川俣停車場線を北川辺町方面に向かい、南小を左折したところにあります。拝殿への石段を登った左側に、年代不明の狛犬さんがいます。片側は見当たりませんでした。その先に、昭和6年の狛犬さんです。社殿は、板倉町の文化財に指定されています。

 御祭神由緒記によると、「御祭神である菅原道真公は幼少より学問に秀でており、右大臣という高官にまで任ぜられましたが、これをねたむ者の謀略により、延喜元年(901)九州大宰府へ左遷されてしまいます。その際、道真公にお仕えしていた岩下勝之丞が随行を申し出ましたが、道真公は行先の困難を思って随行を諦めさせ、御自ら画像を描かれると、これを自分だと思えと岩下に与えられました。岩下は故郷である出羽国に戻りこれを守護していましたが、その後、文暦元年(1234)、後裔岩下勝之進がこの画像を伴って京都北野天満宮に参詣の途次この地に寄宿したところ、道真公が夢枕に立ち、鳥が高く飛んで止まないこの地に祭るよう告げられました。そこで、神慮に従って神社を創建し画像を安置した。 」とあります。

神社入口案内と両部鳥居 境内の様子
二の鳥居と町指定重要文化財の拝殿 拝殿に架かる沢山の額
一体しかいない先代さん。優しそうな良い子ですが、心なしか寂しそう…。
 
昭和6年生まれの江戸狛犬。
堂々とした体格でボリューム感があり、若い子連れ夫婦のように見えます。
四つ脚で踏ん張っている小さな子狛にも声援を送りたいですね。
(昭和6年建立)
町指定重要文化財の拝殿
  嘉永元年(1848)に造られた拝殿には、百人一首の天井画や左甚五郎の
流れを組む名工・石原常八らによる精緻で華麗な彫刻が施されています。
ここの挙鼻の龍は虹梁にまで絡み付き、木鼻には象と狛犬が居ます。
江戸時代末期の作品ですが、この頃にもまだこんなに腕の良い宮大工さんが居たのですね。
拝殿内の様子 町指定重要文化財の本殿
境内社・左は浅間神社(木花之咲夜姫命)
右は六社合祀社(多賀神社、八雲神社、厳島神社、稲荷神社、琴平神社、長良神社)
右端に見える板碑は「努力一貫碑(受験生たちが日頃の努力の成果が実を結び、
試験に合格できますようにと祈願するそうです)」