太田神社

吾妻郡東吾妻町厚田1477(平成22年7月10日)

東経138度48分11.6秒、北緯36度32分24.62秒に鎮座。

 この神社は58号線・厚田信号から250mほど西に進むと、南に入る真っ直ぐな道路があり、大きな灯籠が建っているのが目印となります。道路には動物除けの電気牧柵が張ってあり、その電気牧柵を外してから尚も進みますが、山の端にはもう一本の電気牧柵が仕掛けられており、私達にとっては素晴らしい自然環境と思える地域ですが、農家にとっては猪や鹿などの害獣が多いことが伺えました。
 石段参道入口には狛犬がおり、神明鳥居が立っていますが、そこから石段を見上げるとビビってしまうほど下草が生えています。それでも境内に行くにはここを上がるしかなく、意を決して登り始めましたが、所々腰の上まであるような下草に辟易。足許が見えないところもあり湿って滑りやすく、又、刺草に足を傷つけながらの前進となりました。約24分の悪戦苦闘の末、やっと境内にたどり着いたときには今日一日の全エネルギーを消費したような気分で、暫くは拝殿前で小休止。息を整えてからの写真撮影という次第です。
 境内右には神楽殿と境内社、左には社務所が配され、中央少し右には御神木の夫婦モミが聳えています。中央に拝殿、本殿覆い屋が建立され、境内後方に宝物庫の様な蔵が造られています。
 下りは本殿後方に車道があったので其処を下りました。4月と11月に祭礼があるそうなので、その時には下草も刈られているのでしょうが、時期を選ばないと大変な苦労を強いられる事になってしまう参拝でした。

 この社に案内は無く、御祭神・勧請年月・縁起・沿革等は全て不明です。例祭日は4月3日と11月3日。
 「上野国神名帳」吾妻郡に、「従五位 小不多明神」が記載されており、「小不多」は「おおた」と読むであろうと思われる事から、この社のことではなかろうかと推測されているようです。又、二の鳥居扁額に「満行大権現」とある事から、榛名神社との何らかの関係が推測されます。(今後の課題)

大きな灯籠が立つ参道入口
広い舗装道路には動物除けの電気牧柵が張ってあります。
更にもう一本、石段参道近くの山の端にも電気牧柵が張ってありました。
石段参道入口
一の神明鳥居
ここから登ること約250m、草に覆われた石段はまるで足許が見えないところもあり湿って滑りやすく、又、刺草に足を傷つけながらも前に進むしか神社に行き着く方法はなく、24分も掛かって境内に行き着きました。途中に立つ二の台輪鳥居の額には「満行大権現」と書かれているように見えました。「満行大権現」は江戸時代までの榛名神社の御祭神なので、この鳥居もかなり古い物なのでしょう。
境内入口
境内の様子
拝殿
拝殿目貫彫刻・龍虎
拝殿木鼻・狛犬
本殿覆い屋と本殿
本殿覆い屋後ろ側には10柱の末社が祀られています。
神楽殿
境内社五社
宝物庫? 末社
御神木・モミ
境内に咲く岡虎ノ尾とモンシロチョウ
今年始めて蝶を見ました。自分が如何に自然のない殺伐とした所に住んでいるか分かりますね。
境内入口から、参道を振り返る。
自分の踏み跡すら残っていない有様を見て、よくぞこんな凄いところを上がってきたものと、我ながら感心!今日一日分のすべてのエネルギーをこの登りで費やした気分です。