乗鞍神社

高山市丹生川町岩井谷 (平成17年8月20日)

東経137度28分17.7秒、北緯36度9分44.3秒に鎮座。

この神社を探し出すのは大変でした。長野県松本市から国道158号線で安房峠道路、平湯トンネルを通り、高山市丹生川村に入って約7km、旗鉾の慈雲寺脇を通って道路の北側から道路下を潜り、南に向かえば良かったのですが、地図にはそこまで細かくは出ていません。それで道路左側ばかり探していたので、始めは間違って伊太祁曽神社に行き着き、次はやっと正規ルートを見付けて沢之上谷川沿いに南下したのは良いのですが、灯籠はあるものの、参道も社殿も見あたりません。林道を奥まで入ってしまって「こんなに行くはずがない。」と引き返そうと思った矢先マイクロバスと遭遇。これ幸いと乗鞍神社の所在を訪ねると「ああ、あれは廃宮して今は畳平に遷りましたよ。」というつれない返事。意気消沈して灯籠の所まで戻りましたが、未だ諦め切れません。続きは長くなりますので下記に記します。この後の顛末を知りたい方は最後にどうぞ。

社号標と神社入口

杜の中の社号

乗鞍神社 登山口と彫られた石灯籠
古くはこの道が唯一の乗鞍岳登山道

旧参道

参道途中の鈴しょうわ狛犬

石仏

境内入り口の明神鳥居

拝殿

拝殿内部。暗くて帰るまで気が付きませんでしたが奥に小さな神殿狛犬が居るようです。

本殿覆屋

社殿前から見た境内の様子

続き
 せめて灯籠だけでもと写真を撮っていた夫がまず社号標を見付け「おい、草の下に階段が見えるぞ。」「えー、本当?あっ、上の方に何かの屋根が見える。」それからが又大変!!崩れ落ちそうな石段を草を掻き分けかき分け登り、石段が途切れた後はまるでジャングルの中をさまよう如く、足下を流れる水をもろともせず、ひたすら上を目指しました。すると居ました。苔むした鈴しょうわ狛犬です。未舗装ながらもきちんとした林道様なものも里へと続いています。帰りにはここを降りて知ったのですが、農家の脇からきちんと参拝用の道が確保されていたのです。私たちが登ったのは旧参道で今は廃道となっていたのでした。お疲れ様・・・。
 さて、この神社は剣が峰と畳平の乗鞍本宮の里宮ですが、丹生川村一帯には数十社の里宮が2・3社の例外を除いて、伊太祁曾神社として存続しています。この乗鞍本宮は御岳、白山、立山などとともに山岳崇拝の古霊峰で、養和元年(1181)、木曽義仲の家臣が飛騨国を観察のため登頂した際、社殿を創建し、黄金の神像を安置したと伝えられています。古名を鞍ケ嶺神社といい、昭和に入って現社名に改称しました。

路傍の石仏

道脇の花