二之宮神社

高山市漆垣内町宮ノ後(平成17年8月20日)

この神社は高山市内から東に延びる国道361号線・漆垣内バス停前に鎮座しています。御祭神は天照國照火明命と応神天皇、大八椅命で、この聞き慣れない神様は飛騨の国造だった方です。古来より里人の産土神として尊敬されてました。二之宮という名称は、一之宮に次ぐという意味で付けられたと考えられています。金森長近は飛騨へ入国後、始め鍋山城下に城下町を構え、城下町整備に伴なって、室町時代に荒れたこの神社の社殿も修復しました。天領時代になってからも、代官、郡代は祭礼に配下を代参させ、祭礼のとき踊る「槍踊り(大八槍踊り)」が今に伝えられています。又、境内東南隅に天然記念物指定の大ケヤキが聳えていますが、この木には不思議な伝説が残っています。長くなりますので下記に記します。又、ここには境内の巨大狛犬の他に、覆いのかけられた本殿脇に可愛いはじめちゃんが居ました。狛犬ファンの方は必見です。

(昭和25年8月建立)

狛犬の拡大写真はこちらで

【天然記念物指定の大ケヤキに残された伝説】
この木は樹齢8〜900年、幹下部東南面の枯れた部分に等身大の神像が彫刻してあります。伝説によれば、むかしこの古木が枯れようとしたとき、氏子はもちろん朝夕この神木を眺めてきた郷内の人々は、手の施しようもなく、ただ嘆き悲しむばかりでしたが、たまたま八百比丘尼(やおびくに)という尼僧が現われ、この神木をしばらく見詰めていましたが、やがて蘇生の祈願をこめ目通りに神像を彫刻し、三拝九拝の後いずこともなく立ち去りました。不思議にもその後神木は次第に蘇生の新芽を出し、年と共に枝葉繁盛して今日に至った、という事です。(高山市教育委員会文化財課HPより)

社号標と神社入り口

境内の巨大狛犬。昭和25年という戦後のどさくさの中で、よくこんなに大きな狛犬が奉納されたものだと感心させられます。

神楽殿

拝殿

本殿

末社三社

賀茂神社のはじめちゃんより少し新しいのでしょうか?お腹の下が少し刳られています。又、阿吽も似てきていますし、鬣が線書きではなく、少し盛り上がりを見せてきています。

外側から

正面から

内側から

背中中央までの、鬣の盛り上がりが分かるでしょうか?

菩薩堂

天然記念物指定の大ケヤキ
未だに神像は見えるようです。