日枝神社

高山市城山(平成17年8月21日)

この神社は高山駅の南東約1.1km、城山の南山麓に鎮座し、「山王様」と呼ばれる高山市南半分の氏神として市民の崇敬と親しみを受けている大きな神社です。御祭神は大山昨大神で、永治元年飛騨守平時輔朝臣が、ある時狩りにでて老狼にあい、よき獲物とばかりこれを射た、獲物は見当たらず、矢は大杉に深くつき立っていた、時輔は「大山昨神のお使いである老狼を救われたものである」と、その神威を感じ、さっそく片野の石光山に城砦の鎮護神として近江より日吉大神を勧請したのが、その始まりとされています。天正13年(1586)、金森長近が飛騨を平定して入国するや高山の天神山に築城し、片野村の産土神を現在の地に奉還して高山城の鎮護神として崇め、元禄5年(1692)、飛騨が天領となってからも、高山陣屋の代官・郡代の尊崇が厚かったようです。例祭は4月14日・15日に行われ春の高山祭として有名で、神興や獅子舞・大太神楽・闘鶏楽・雅楽・裃姿の警護などの祭り行列、豪華な祭り屋台やからくり人形など祭り絵巻きが繰り広げられています。(マッピング高山より)

(石工・高原 忠次郎  昭和4年1月建立)

制作年代順に日枝神社、桜ヶ丘八幡神社、黄金神社、白山神社そして辻ヶ森三社神社と、高忠さんという名の飛騨の石工さんの狛犬を5対見てきましたが、狛犬茶屋の大須さんによるとこれが飛騨名物いのしし狛犬というのだそうです。時代の好みか、作者の趣味の変化か、先代に合わせたのか、狼のように痩せて鋭い顔つき体つきから、だんだんイノシシ型に変化する様子が凄くよく分かり面白かったです。ここの狛犬は私たちが見た中では一番はじめの作品です。眼光鋭くやせ形筋肉質で余り親しみが持てません。ここは日枝神社で本当は猿が神使いのはずですが、創建が老狼に関わるものなので狼型狛犬なのでしょうか?

狛犬の拡大写真はこちらで

神社入り口

長い参道の始まりです

神輿倉

境内の庭園

社務所脇の境内社

円空彫りの様なこの木彫狼像、ここ日枝神社に一対と、山神神社に一対、剱緒神社に一体ありました。荒削りですが木独特の暖かみや素朴な味が出ていて私は好きです。

背中には鬣がフサフサと

さていよいよ境内です。入り口の両部鳥居

拝殿

本殿

                境内社・富士神社。
ここには左から恵比寿神社、富士神社、金比羅神社と三社がお祀されています。

そんなに古いものではないですが、気合いの入った良い造りをしています。
飛騨で見た数少ない正当派、血統書付き?狛犬です。

                境内社・産霊社。
高皇産霊神、神皇産霊神を祀り、良縁を取り結んでくださるそうです。

昭和26年4月建立の狛犬です。顔が平板で首が胴体にめり込んだ感じがします。
尻尾は巨大な団扇状で背中に付いています。

神饌殿

境内社・天満神社

境内社・山王稲荷神社

300m手前に
建っている
社号標