上郷神社

中津川市加子母村小和知(平成17年8月23日)

この神社は下呂市から国道257号線で舞台峠を通って中津川市に入ると、1.8km程で小和知バス停があり、そこから西に入る道路の突き当たり、山裾に鎮座しています。豊かな森の中の、閑静で、神の坐します所に相応しい、静かで落ち着いた神社です。本殿脇には木製の姿勢正しい狛犬が居ました。又、神社の下の右手樹林の中に、山の神を祀った小さな社殿がありますが、これは江戸期から山の下草刈り、炭焼き、伐採、木材の搬出など山仕事で暮らしていた村人たちの、山の安全を願って各所に山の神を祀ったものを、昭和50年から58年にかけて基盤整備が行われたとき、各地の社をここに集め一社に合祀したものだそうです。ここで行われる山の講は、毎年2月7日と12月7日の2回で、木で作った山仕事の道具や男根、小豆飯、いわしの丸干し、それに御神酒を供え、神事がすむと火を焚き暖をとりながら飲食します。山の講には山で働く者全員が参加、もしこの日山で働くとケガをするといういい伝えがあったからです。山の神は女神で、女性は参加できず、男根が供えられるのもそんなところに理由があるようです。(自然誌調査より)

社号標

神社遠景

神社入り口

拝殿

神門

本殿

本殿脇、前足が長く姿勢正しく蹲踞している木製狛犬。耳は鬣と区別が付かないくらい垂れ下がり前から見ると優しい獅子頭のような顔です。阿吽が反対位置に置かれています。加子母では二渡神社にも木製狛犬が居ますが形態が全然異なります。

外側から

内側から

前から

山神社

狛犬の拡大写真はこちらで