河邊神社

郡上市大和町河辺955-1(平成20年11月22日)

東経136度54分32.75秒、北緯35度48分1.74秒に鎮座。

 この神社は大和南小学校北に鎮座しています。入口は156号線に面していますが、本殿がかなり高い位置に建てられ、長い石段登りをしなければ行き着けません。境内に入るとすぐに滋賀タイプ狛犬がおり、境内正面に欄間の彫刻が素敵な大きく開放的な拝殿が建っています。拝殿裏からは本殿へ登る石段参道が続きますが、その途中左側には境内社が一社祀られています。上の境内には真新しい幣拝殿が建ち、神門と本殿を取り囲む黒板塀内に、流造りの屋根に唐破風が付けられた装飾的な本殿が覆い屋で保護されて建てられています。又、本殿縁には島の八幡神社でお会いした石工の西村典之さんが造られた古風な造りの中にも近代的センスが溢れた神殿狛犬が置かれていました。

 この社に案内は無く、社名も地名を冠したものなので御祭神も分からず、勧請年月・縁起・沿革等も全て不明です。

社号標
「村社河邊神社」
神社入口
境内入り口近くにいる昭和7年生まれの滋賀タイプ狛犬
(昭和7年(1932)5月建立)
境内の様子 手水舎
大きく開放的な拝殿です。欄間の彫刻が素敵です。
本殿への石段参道左脇
に祀られる境内社
本殿へ登る石段参道入口
石段は踊り場を経て未だ続きます 左に曲がると緩い石段が続きました
上の境内入口 未だ真新しい幣拝殿
本殿覆い屋、神門と本殿を取り囲む黒板塀
流造りの屋根に唐破風が付けられた装飾的な本殿
様々な彫刻類も見事です。
本殿正面
平成15年生まれのカエル型神殿狛犬
石工の西村典之さんとは島の八幡神社でお会いして、ここで平成15年に狛犬を製作したことをお聞きしたので拝見させていただきにやって来ました。奉納者の注文が「岡崎現代型の狛犬は嫌いで、古いタイプの狛犬を造ってください。」とのことで、この狛犬を製作されたそうです。はじめタイプの狛犬とはやや異なりますが、上半身が逞しく前足を踏ん張り、獅子頭系の顔つきで、鬣はストレート、風になびくように流してあります。後ろ足が長く尾が背中に張り付いているところははじめタイプにしてありますね。この狛犬は進化していますが、町文化財指定の万場熊野神社石造狛犬系ですね。平成に入ってからは、この狛犬のように地域的やら年代的な特徴を残した新しい狛犬が造られるようになり、狛犬ファンとしては嬉しい限りです。
狛犬の拡大写真はこちらで
(石工・西村典之 平成15年(2003)建立)