大鳥神社

福島市飯坂町(平成17年10月9日)

この神社は福島交通・飯坂温泉駅の西約1.5km、今では舘の山公園と為っている旧大鳥城跡本丸跡に鎮座しています。この城は西の尾根を切断して空隍とし、土塁を築き山腹に清水井戸を掘り構築された山城で、白鳥を埋めて守護神としたことから大鳥城と銘々されたそうです。12世紀の初頭、奥州藤原氏の一族佐藤氏がここに居館を構えていた頃は小平泉と呼ばれて賑わっていたようです。城主元治の子、継信・忠信は源義経に従い出陣し、継信は屋島で討ち死、忠信は吉野山で義経を救った後に捕らわれ自刃したという経緯は、歌舞伎ファン、ちょっと歴史好きならばよく知っている逸話です。城も文治5年(1189)義経追討軍に攻められ落城しました。この元治侯、継信侯、忠信侯を御祭神としているのがここ大鳥神社で、綺麗に整備されている静かな公園内にあり、訪れる人もほとんど無く、心静かに参拝をすることが出来ました。と、のんびりとベンチでくつろいでいたら駐車場にバスが止まり、テレビの撮影隊がやってきました。「何かあるのですか?」と聞くと「景色が綺麗だから、撮りに来たんです」との返事。確かに周り中木々に囲まれ、紅葉もちらほらと色付き始めています。源義経、佐藤継信・忠信に縁の城跡でもあるのでテレビ番組の恰好のネタとなるでしょう。私達は急いで退散。駐車場には僧形姿のお笑いタレントキャイーンのウドちゃんがいました。

神社全景

社号標と御祭神名を記した碑

線書きの仏像が書いてある石碑

見事な枝振りの赤松

紅葉し始めた木々

石の社殿

境内の様子