正八幡神社

田川郡川崎町田原894(平成22年4月3日)

東経130度48分51.54秒、北緯33度35分57.21秒に鎮座。

 この神社は豊前川崎駅の北西約1.2km、中元寺川左岸に鎮座しています。
 道路よりも一段高く境内が造られ、石段を上がり境内にはいると、中央左よりに御神木の大楠が見事な枝ぶりを見せて聳えています。その手前には安政の狛犬、社殿の建つ境内手前の石垣下には昭和8年生まれの玉乗り狛犬がいます。
 拝殿は二層の屋根を持ち唐破風を付けた、豪華な、しかも変わった造りです。流造りの本殿も大きく立派で、その左側には天満宮、須佐神社、右側には沢山の末社が祀られています。その末社の中にも狛犬が奉納されていました。

 御祭神:応神天皇、仲哀天皇、神功皇后
 祭礼日:例祭日・5月3日4日
 境内社:天満宮、須佐神社他
 由緒:正八幡宮は人皇第三十代敏達天皇御即位元年壬辰の年、田原満瑠の子孫田麿、宇佐宮に詣で御神霊を勧請し奉りて田原村の公事山に御社を創建し斉き祀る。これ正八幡宮のはじめ也。
 其の後数百年を経て鎮西八郎為朝当地に下りし際此の地に八幡宮の鎮座ましますを知り深く御神徳を尊び御神威に感じ奉りて武運長久を祈願して源氏の再興をはかりしを知り八幡宮を当地に移転、再営の際境内に繁茂する楠の大木を切りこれにて獅子頭一対を作り祭事に奉納し舞楽の笛太鼓等と共に一体として村の繁栄と武運長久、五穀豊饒を祈願して獅子楽を奉納し信奉の中心として伝えられて居ります。旧社格は村社でした。
 鎮西八郎為朝縁の「川崎の杖楽」が県無形民俗文化財に指定されています。

入口に立つ一の鳥居
参道の様子
参道途中にいる安政4年生まれの狛犬
阿吽の位置が反対です。やや上向きで、長い垂れ耳を後ろにたなびかせています。胸の隆起が大きく、やや猫背、鬣や尾の渦が大きく優雅に彫られています。この地域では余り見かけないタイプの狛犬です。
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(安政4年(1857)建立)
参道途中に立つ二の鳥居
境内の様子
石垣手前にいる昭和8年生まれの玉乗り狛犬
玉というか円柱に乗った…という形容が相応しい台で、潰れた顔に蕨が並んだような鬣、寸胴体型の変わった狛犬です。
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(昭和8年(1933)5月吉日建立)
上の境内入口
二層の屋根を持つ変わった造りの豪華な拝殿
流造りの本殿
境内社:天満宮
境内社:須佐神社 末社群
末社
末社を護る昭和6年生まれの狛犬
鼻や頬の膨らみ、口の大きな狛犬です。前脚の筋肉が凄いですね。
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(昭和6年(1931)11月建立)
拝殿前から境内を振り返ると、御神木の大楠が見事な姿を見せています。