古宮八幡宮

田川郡香春町採銅所2611(平成22年4月3日)

東経130度51分23.33秒、北緯33度42分11.4秒に鎮座。

 この神社は日田彦山線・採銅所駅のすぐ東に鎮座しています。社地は小丘上にあり、入口の鳥居を潜ると直登の石段が参道です。入口左には境内社の蛭子社が祀られ、鳥居左には未だ芽吹いていない御神木の大銀杏が聳えていました。
 境内に上がると低い石垣の上に入母屋造りの大きな拝殿と彫刻類が素敵な流造りの本殿が建立されています。社殿左には境内社の白鳥神社も祀られています。

 御祭神:一之御殿・豊比当ス、二之御殿・神功皇后、三之御殿・応神天皇
 祭礼日:春季例大祭 神幸祭・4月最終土・日曜日、霜月未祭(宮座祭)・11月、白鳥神社例祭・戦没者慰霊祭・9月中旬
又、宇佐神宮の放生会に合わせ、「清祀殿」にて宝鏡を鋳造し納めている。
* 7月23日 潔斎に入り、鋳造を開始。
* 8月7日 宝鏡完成。
* 8月8日 福岡県行橋市にある豊日別宮(草場神社)へ宝鏡を納める
* 8月9日 宇佐神宮へ向けて宝鏡出発
* 8月13日 宇佐神宮近くの凶首塚にて宇佐神宮の神幸に同列する。
 境内社:白鳥神社、蛭子社
 由緒:古宮八幡神社は平安時代にできた「延喜式」の「神名」に挙げられている豊比当ス神社の本社でありその最初の鎮座地は香春三ノ岳の麓、阿曾隈という所である。
 創祀は元明天皇和銅2年(709)今より実に壱千弐百八拾余年の古社である。
 香春岳三山に祀られる神々は式内社豊前国座のうち三座でその一ノ岳に鎮まる香春神社の神は辛国息長大姫大目命で「豊前国風土記」に新羅の神が渡ってきて住みついたとある。三ノ岳の古宮八幡神社は豊比当スを祀り養老4年(720)宇佐八幡社の託宣で三ノ岳の銅を掘って長光公が鋳造した神鏡を宇佐宮放生会に奉納した縁で貞観元年(859)応神天皇、神功皇后を勧請して八幡神社の呼び名となる。
 永禄4年(1561)大友義鎮日向肥後豊前の軍勢三万余騎を率い香春岳城主原田五郎義種と交ゆるとき社殿宝庫を焼失、その後慶長4年(1599)旧社地より現在地に移御する。
 現在の社殿は安政4年(1857)の再建であり悉く楠材を以って建立されており殊に神殿の結構彫刻等は実に荘厳優雅を極め近郊に稀な建築物で神徳万古に朽ちない尊さを偲ぶことができる。

社頭
入口と鳥居
社号標
「式内神社古宮」
由緒碑
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救童社 入口に聳える御神木・大公孫樹
入口左側に祀られる境内社:蛭子社
入口鳥居後ろに控える狛犬
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石段参道の様子
境内入口
境内の様子
拝殿
本殿
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境内社:白鳥神社