現人神社

田川郡香春町採銅所(平成22年4月4日)

東経130度51分13.03秒、北緯33度42分37.72秒に鎮座。

 この神社はJR日田彦山線・採銅所駅の北北西約800mに鎮座しています。一の鳥居が立つ入口は桜が満開でとても綺麗でした。
 数段の石段を上がると二の鳥居が立ち、脇に狛犬が居ます。明るく伸びやかな中境内へは、そこから又石段を上がり、正面の石垣上に社殿の建つ境内が見えます。開放的な拝殿の後ろに流造りの本殿が建立されていますが、その本殿脇にはこの社の神使いの「お申様」と共に、はじめ進化系の狛犬が居ます。

 御祭神:都怒我阿羅斯等命、原田五郎義種尊
 祭礼日:旧10月初申の日・大祭
 境内社:貴船社、須佐社
 由緒:第一産の大神は意富加羅国の王子で垂仁天皇の時代に、新羅の姫神(比東齣\神)の跡を慕ってこの地に御鎮座しました。
 第二産の大神は筑前三笠城主原田次郎種直公十三代の子孫で、香春岳城主でしたが、永禄4年豊後大友義鎮に攻められ討ち死にしました。
 没後、この里に疱瘡、疫痢が流行した時、神霊のお告げ「今より阿羅斯等神の許に鎮まり猿を使いとして万民を救う」があり、現人大神と合祀しました。それ以後、この地方に流行の疱瘡が治りました。
 往古より武運長久、疱瘡又は小児に多い「ちり」と言う病を守護する大神で、綿布の「くくり様」は諸病退除のお守りです。
 毎年旧の10月初申の日が大祭で、「金の猿」替えも行いました。

「現人神社略縁起」(明治版)はこちらで

社頭
入口の一の鳥居
参道途中の二の鳥居
二の鳥居脇にいる明治44年生まれの狛犬
上向きの体格の良い狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治44年(1911)5月上旬日建立)
境内の様子
拝殿
本殿
本殿木鼻・象
本殿妻の横柱を囓る狛犬
顔だけの物は何回か見ましたが、体全体の物は今回始めてのような…珍しい物です。
本殿脇の縁に置かれているお猿様と狛犬
本殿脇の縁に置かれているはじめ進化系狛犬
九州にも肥前の他に、はじめタイプが作られた時期があったのですね〜。顔の造りは比較的進化が進み良く彫れています。尾も太く、始めとしては中後期の物でしょうか?
狛犬の拡大写真はこちらで
境内社:貴船社、須佐社 猿田彦大神