風浪宮
大川市酒見726-1(平成23年8月4日)
東経130度23分20.56秒、北緯33度12分28.72秒に鎮座。
この神社は大川中学校西に隣接して鎮座しています。大川市を代表する神社で、多くの末社や文化財を有する有数の古社のようです。社地は710号線を挟んで、西に大川公園、東に神社、と1万4千坪もの社地を有しています。
外苑・大川公園北西角に参道入口があり、参道は260m程あり、公園南側を通っています。その参道終わり近く、左側には白鷲幼稚園内があり、その園内に境内社:磯良丸神社が鎮座しています。神社が経営している幼稚園や保育園も沢山見てきましたが、園内に神社が祀られているのは二社目のような気がします。この神社には又、ご神木の大楠が見事な姿を見せています。
710号線を渡ると神橋が架かり、二の鳥居が建立されています。参道左には手水舎、岡崎現代型丸尾タイプの狛犬が護る境内社・祇園社が、右には絵馬殿が配されています。神池に架かる神橋を渡ると回廊と随神門が建立され、随神門内には極彩色の木製狛犬がいます。
境内に入ると、推定樹齢2000年と伝わる県指定天然記念物 ご神木・白鷺の大楠が、左手中央に大きく枝を横に張り出しながら威容を誇っています。正面中央には千鳥破風付き入母屋造りの拝殿、透かし塀内に、文化9年生まれの狛犬に護られた旧国宝現国指定重要文化財・三間社流造、檜皮葺の本殿が建立され、境内周囲には松風稲荷神社、岩藤稲荷神社、月読神社、天満社、恵比須社、薬師社、梅之宮等の境内社が点在しています。
又、社殿左には綺麗な鞘堂が造られた国指定重要文化財・五重塔も見られます。
千八百余年の由緒を持つ有数の古社のようですが、社地、社殿、境内など総ての面で心遣いが行き届いた、素晴らしい神社…と感銘しました。現宮司さんも阿曇連磯良丸の末裔…とのこと、神社をとても大切に思っていらっしゃることがよく分かる佇まいでした。
御祭神:少童命三座(表津少童命、中津少童命、底津少童命)、相殿:息長垂姫命(神功皇后)、住吉三神(表筒男命、中筒男命、底筒男命)、高良玉垂命
祭礼日:1月1日・歳旦祭、1月14日・左義長祭、1月9日より3日間・大祭、4月中旬の日間・火清鳴弦御祈祷、旧暦4月1日・沖詣り海神祭、7月末の土 日曜日・夏越祭、10月第一日曜日・木魂祭、1月上旬・鎮火祭、11月1日より末日・七五三祭、12月31日・御燈明祭
境内社:松風稲荷神社、岩藤稲荷神社、月読神社、天満社、恵比須社、祇園社、薬師社、梅之宮、磯良丸神社
由緒:神功皇后が新羅御新征よりの帰途(192年)軍船を筑後葦原の津(大川榎津)に寄せ給うた時、皇后の御船のあたりに白鷺が忽然として現われ、艮(東北)の方角に飛び去りました。皇后はその白鷺こそ我が勝運の道を開き給うた少童命の御化身なりとして。白鷺の止る所を尾けさせられ、其地鷺見(後の酒見)の里を聖地とし、武内大臣に命じて仮宮(年塚の宮)を営ませ、時の海上指令であった阿曇連磯良丸を斉主として少童命を祀りました。(旧暦11月29日)
古来より風浪の灘を守護し給うにより風浪を社号とし代々の久留米有馬藩主の崇敬厚く国司賢将始め筑後国一円の信仰をあつめ、俗に「おふろうさん」と呼び親しまれ勅命社として1800余年の由緒をもつ著名の大社であります。旧県社。
(「風浪宮公式サイト」より)
神功皇后の三韓御親征の砌、少童命の御神徳による開運と航海安全の御加護とを多として、皇后の勅命により時の海上指揮を仕え奉った阿曇磯良丸をして少童命を祀らしめ、承和年間に左右三神を配して、風浪大權現風浪将軍、後に風浪宮と稱号す。
(境内案内より)
外苑・大川公園北西角にある参道入口 |
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参道入口に立つ一の鳥居 |
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大川公園南側を通る参道 |
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大川公園東にある白鷲幼稚園内に鎮座している境内社:磯良丸神社
磯良丸は、干珠満珠をもって神功皇后に従い船団の海上指揮をとった航海熟達の海士で、風浪宮初代神官としてこの地にとどまり、代々その後を襲ぎ現宮司を以って第六十七代を数える一系です。当時大陸との交易により大陸文化を導入し日本の農業、工業基他全般の産業を興して日本開国の基を築き、ここ大川の地の木工産業発祥の守護神として信仰されています。今日船名に「××丸」と丸を附するのは磯良丸の丸に起因するものです。 |
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磯良神社傍に聳えるご神木・大楠 |
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社頭 |
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入口の神橋 |
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710号線沿いの境内入口に立つ二の鳥居 |
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参道の様子 |
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参道左に配された手水舎 |
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境内社:祇園社 |
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祇園社を護る昭和61年生まれの岡崎現代型丸尾タイプの狛犬 |
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(昭和61年(1986)4月吉日建立) |
参道の様子 |
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神池に架かる神橋 |
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神池と太鼓橋 |
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随神門 |
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随神門内にいる極彩色の木製神殿狛犬 |
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拝殿破風下に置かれた阿曇磯良丸像 |
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透かし塀と本殿 |
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旧国宝現国指定重要文化財・三間社流造、檜皮葺の本殿
永禄3年 (1560)、領主・蒲池鑑盛公の再建で、慶長5年(1600)八院合戦により現在の本殿を残すのみとなりました。 |
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透かし塀内にいる文化9年生まれの狛犬
吽には角が付き、阿の下は途中から切れています。神殿狛犬のような造りで、威厳と重厚さが感じられます。彫りがとても深いですね。
狛犬の拡大写真はこちらで |
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(文化9年(1812)壬申11月吉日建立) |
国指定重要文化財・五重塔鞘堂 |
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国指定重要文化財・五重塔
藤原介嗣の作と伝えられ、正平10年(1355年)の記銘があることから俗に「正平塔」と呼ばれているそうです。 |
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五重塔脇に置かれている石像 |
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石像下に寝ている先代狛犬一体と「若宮社」社号標 |
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境内社:梅之宮 |
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境内社:松風稲荷神社入口と鳥居 |
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松風稲荷神社 拝殿と本殿 |
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松風稲荷神社を護る大正2年生まれの狛犬
若々しくスリムな狛犬で、二段に分かれた豊かな鬣や太い尾を持ち、背中からお腹に向かって馬のような鬣が伸びているのが珍しいですね。
狛犬の拡大写真はこちらで |
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(大正2年(1913)9月吉日建立) |
松風稲荷神社本殿裏に立つ鳥居 |
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松風稲荷神社本殿裏にいる神使い・お狐様 |
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松風稲荷神社本殿裏にいる神使い・先代のお狐様一体 |
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境内社:岩藤稲荷神社 |
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境内社:月読神社 |
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社務所前にいる昭和62年5月5日生まれの虎さん |
燈籠二基 |
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県指定天然記念物 ご神木・白鷺の大楠
樹齢・約2000年、幹回・8m余、四方に張った枝の長さ・20〜30m
少童命の化身である白鷺が止まったとされる大楠で、幹には大人2・3人入れる程の空洞がありますが、樹勢は盛んで神霊が宿る御神木として信仰されています。 |
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大蘇鉄 |
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境内北の鎮守の杜 |
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