桜井神社

糸島市志摩桜井4227(平成22年4月5日)

東経130度11分44.19秒、北緯33度37分28.52秒に鎮座。

 この神社は567号線桜井郵便局付近から700m程北上すると、神社の手前約200mに立つ一の大鳥居が見えてきます。
 神社の入口は鶯が鳴き、桜吹雪が舞い散る、明るく且つ静寂な雰囲気が漂い、緩い石段を上がると、注連柱、「縣社桜井神社」の社号標が立ち、その奥に二の鳥居が建立されています。参道途中には現役のアーチ型石橋が架かり、神池では陽光を求めて亀さん達が甲羅干しをする長閑な姿が見られました。杉並木の中を古い石畳の参道が通り、その突き当たりには境内社の猿田彦神社が奉られています。
 参道左側は広場になっており、緑深い森の手前に桜が咲き乱れる清々しい雰囲気の場所でした。神楽殿左の石段奥、光寿山の麓には伊勢皇大神宮の分霊を祀る桜井大神宮が鎮座します。
 参道右側には松や楠の大樹を通して県指定文化財の楼門が見られ、その更に奥に境内が有り、楼門前、拝殿前には二対の狛犬が奉納されています。県指定文化財・拝殿は大きく荘厳で、同じく県指定文化財・本殿は華麗な彫刻類が施された檜皮葺、その奥にはこの社の起源となった岩戸神窟を御神体とする岩戸神社が祀られています。
 その他境内には金刀比羅神社、八幡宮、八神殿・須賀神社、日子神社・樟神社、春日神社が祀られています。

 御祭神:神直日神・大直日神・八十枉津日神、島岡大明神、天照大神、豊受大神
 祭礼日:1月1日・岩戸開祭・元旦祭、1月10日・初春祭、4月3日・大神宮祭、4月下旬5月上旬の日祝祭日・二見が浦大〆縄掛祭、7月2日・例大祭、7月30日・夏越祭、10月18日・新嘗祭
 境内社:猿田彦神社、金刀比羅神社、八幡宮、八神殿・須賀神社、日子神社・樟神社、春日神社、岩戸神社、桜井大神宮
 由緒:慶長15年(1610)旧暦6月1日から2日暁にかけ、桜井の里を中心に雷鳴轟く大豪雨の中、岩戸神窟の口が開き、霊験あらたかな神様が出現されました。それから奇瑞多く、遂に筑前二代国主黒田忠之公も聞き及ばれ、自ら参拝し、大いに稜威を感じ、社殿造営を発願されました。寛永6年(1629)着工、寛永9年(1632)に檜皮葺三間社流造りの絢爛豪華で彩色豊かな本殿と社殿、及び境内整備が壮麗を極めて完成しました。
 本殿は昭和52年に、拝殿・楼門は平成9年に、太鼓橋・池周囲石垣は平成15年に、県重要文化財に指定されました。
 本殿正面の石階段上約200mの所には、寛永2年(1625)の創建で、伊勢の内宮外宮の分神を一宇に奉斎する桜井大神宮が幽邃森厳の中に鎮座しています。

「境内案内図」「社殿案内」はこちらで

神社の手前約200mに立つ一の大鳥居
鶯が鳴き、桜吹雪が舞い散る、明るく且つ静寂な神社入口
参道の様子
参道途中に立つ注連柱
社号標
「縣社桜井神社」
二の鳥居
参道・神橋・杉並木の様子
参道途中にあるアーチ型石橋
橋長:5.4m、橋幅:2.7m、3径間円弧桁橋です。
アーチ型石橋側面から
静かな水面の神池では、陽光を求めて亀さん達が甲羅干しをしています。
参道脇に聳える御神木・大杉
石畳の参道
等間隔で建ち並ぶ灯籠が奉納されている参道突き当たりには、境内社の猿田彦神社が奉られています。
境内社:猿田彦神社 入口に立つ木製鳥居と社殿
猿田彦神社参道脇に建つ旧社殿?と猿田彦大神碑
参道左側は広場になっており、緑深い森の手前に桜が咲き乱れる清々しい雰囲気の場所でした。神楽殿左の石段奥、光寿山の麓には伊勢皇大神宮の分霊を祀る桜井大神宮が鎮座します。この大神宮は、寛永2年(1625)藩主黒田忠之公の造営で、現在の「桜井神社本殿」の創建よりも前につくられました。本来ならば、この社にも参拝しなければ意味がなかったのですが、連日の石段登りの所為で二人とも疲労困憊でフラフラ、膝はガクガク、相談の上今回は断念。この素晴らしい神社の再訪のきっかけ作りにも成るので、次回のお楽しみ…と参拝は諦めました。
広場中央奥に建つ神楽殿 末社
参道右側の様子
松や楠の大樹を通して県指定文化財の楼門が見られ、その更に奥に境内が有ります。
楼門前にいる建立年代不明の浪速狛犬
江戸時代の建立と思われる典型的な浪速ですが、保存状態も造りもとても良い狛犬です。吽には極小さな突起があります。
狛犬の拡大写真はこちらで
県指定文化財・楼門
門には「正一位與止妃大明神(よどひめだいみょうじん)」の額が架かっています。三間一戸の構造で、黒田家尊崇の神社の楼門にふさわしく、静かな木立の中に威風堂々とした姿を今に伝えています。本殿造営後拝殿と共に建造されたものと考えられています。
拝殿前、昭和18年生まれの狛犬
ドングリ眼のホームベースの様な大きな顔の狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和18年(1943)建立)
県指定文化財・拝殿
妻入りの大きな社殿で、内には「與止妃宮」の額が掲げられています。本殿とほぼ同時期に建てられたと思われる拝殿は、正面三間、側面三間の切妻造りの構造を持ちます。正面上部の蛙股も見事な彫刻です。
県指定文化財・本殿
寛永9年(1632)の棟札が残り、建造年がはっきりしています。三間社流造り床付きで、一部後世の補修が見られるものの、全体的には当時の姿を良く残しています。社殿の至る所に絢爛豪華な安土桃山時代様の彫刻があり、鮮やかな彩色が施されています。
本殿木鼻・狛犬
本殿脇障子・龍
本殿後ろの岩戸神社
慶長15年(1610)旧暦6月1日から2日暁にかけ、桜井の里を中心に雷鳴轟く大豪雨の中、岩戸神窟の口が開き、霊験あらたかな神様が出現されたことから、この地に岩戸神社が祀られたそうです。
岩戸神社拝殿正面
岩戸神社本殿
本殿内、6世紀の横穴式石室の円墳
境内社:金刀比羅神社
境内社:八幡宮 境内社:八神殿・須賀神社
境内社:日子神社・樟神社、春日神社
絵馬
清楚な姿で境内に咲く山桜?