加布里天満宮

糸島市加布里544-1(平成22年4月5日)

東経130度9分54.43秒、北緯33度32分30.33秒に鎮座。

 この神社は筑肥線・加布里駅の西約1.5kmに鎮座しています。202号線・加布里神社前信号から南にはいると、山を背景に住宅街の中を通る道路上に注連柱が立ち、山の端に鳥居が林立しています。桜が咲き、綺麗に手入れされた樹木の中を、幾重にも重なって見える鳥居が立ち、その中央を石段が貫き、狛犬や灯籠が奉納されています。
 上下に分かれた境内には相撲場もあり、妻入りの大きな拝殿、流造りの本殿が建立され、狛犬、境内社などが点在しています。
 季節も丁度良かったのでしょうが、色とりどりの花々の色彩の中、背後の山の清々しさが一層際だつ、素晴らしい環境の神社でした。

 御祭神:菅原道真公
 祭礼日:歳旦祭・1月1日、祈念祭・4月25日、例大祭・10月17日、神嘗祭・11月25日
 境内社:天降天神社、恵比須社、鹿取稲荷大明神、金比羅宮
 由緒:加布里区産土神で旧村社です。後村上天皇興国元年(1340)太宰少弐正家が太宰府天満宮の分霊をこの地に勧請しました。

神社遠景
参道入口に立つ注連柱
社頭
社号標「村社天満宮」と一の明神鳥居
二の明神鳥居
肥前狛犬がかくれんぼをしている三の明神鳥居
摩耗の激しい肥前狛犬
吽は倒れたのか顔の前面が無くなっていますが、阿は顔つきがしっかりと残っており、今まで見てきた物の中では口の開け方が大きく、歯並び、鬣や尾も良く見えます。かなり大型の肥前狛犬です。
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境内へと続く石段参道
境内入口に立つ四の明神鳥居
四の鳥居後ろにいる天保5年生まれの狛犬
阿は左前脚を岩の様なゴツゴツした物の上に置き(定かではないのですが、もしかしたら子狛が居るのかも知れません)、吽はその岩の上に有る玉を右前脚で抑えています。これも強度を高める工夫の一つでしょうか?
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(天保5年(1834)6月吉日建立)
下の境内の様子
相撲場 手水舎
五の明神鳥居
五の鳥居手前にいる狛犬
阿吽で建立年代が異なります。厳しい目つきで、綺麗に並んだ平歯が目立ち、肉厚の耳が横に張り出しています。この狛犬も吽が足の舌に小さな玉を踏んでいます。この社の狛犬の中では一番整った感じのする狛犬です。
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(石工・富永乙吉 阿・大正3年(1914)乃至9年(1920) 吽・大正10年(1921)10月吉辰日建立)
上の境内入口
妻入りの大きな拝殿
流造りの大きな本殿
境内社:天降天神社
天降天神社境内にいる一体だけの肥前狛犬
阿だけが残っていますが、大きな鼻で、開いた口の中に上歯や舌が良く見えます。顎髭のある肥前は始めてみました。
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境内社:恵比須社 境内社:鹿取稲荷大明神
境内社:金比羅宮
山笠格納庫
社殿裏山の様子
境内に咲いていた満開の桜
境内入口に聳える御神木