伊射奈伎(いざなぎ)神社

大飯郡おおい町福谷48-7 (平成22年7月29日)

東経135度32分51.5秒、北緯35度26分56.9秒に鎮座。

この神社は、舞鶴若狭自動車道・大飯高浜ICの北西500m程の辺り、福谷集落の西側外れに鎮座しております。遠目にもそれと分かる巨木が生い茂り、背後は鬱蒼とした杜を従えた、とても大きな神社です。嘗て、佐分郷十七ヵ村の大社であった、というのも、納得出来ます。

天章周文ゆかりの寺跡
この伊射奈伎神社は、昔「福祥山隆興寺天満天神」と称して佐分郷十七ヵ村の大社であった。この社前に「善楽寺」という真言宗の別当寺があって、ここに周文が三年ほど身を寄せていたと伝えられている。この善楽寺において大願を抱いて五部大乗経200巻を写経し、天満天神に奉納した。・・・・・・以下省略
大飯町教育委員会。全文はこちら。

若狭國大飯郡の伊射奈伎神社に比定されている、所謂式内社ですが、少なくとも中世は「天満天神」だったようです。恐らく明治の初め現在の「伊射奈伎神社」と改称し、御祭神を「伊射奈岐命」としたものと思われます。

神社遠景

鳥居と社額

境内

独特な形ですが堂々としており良く出来た狛犬かと思います。拡大写真はこちら。

(支那事変記念 昭和16年(1941)4月吉日建立)

支那事変は昭和12年、昭和16年は12月に大東亜戦争が始まっています。奉納した人は無事に日本に帰れたのかも知れません。

拝殿

玉垣内側の出雲丹後。拡大写真はこちら。

(天保14年(1843)癸卯正月吉日建立)

本殿はさらにもう一段高い所にあります。

本殿正面

恐らく当初より覆屋の中にお住まいであったと思われます。素晴らしい保存状態です。拡大写真はこちら。

(年代不明)


稲荷社

稲荷社の出雲丹後。拡大写真はこちら。

(年代不明)

八幡宮


御神木と石祠

狛犬


福井県指定天然記念物のウラジロガシ

2本に見えますが、嘗ては1本の大木だったようです。幹の内部が空洞となり、さらに幹の外周部分が縦に裂けて、次第に現在のよ うな姿になったものと云われております。天満天神の別当「善楽寺」の境内がこの地であったそうです。後ろは舞鶴若狭自動車道。

境内の御神木