與須奈(よすな)神社

福井市下市町27-36(平成24年6月2日)

東経136度10分33.19秒、北緯36度4分11.81秒に鎮座。

 この神社は日野川と足羽川の合流地点から1km程遡った日野川左岸、下市町の115号線の北に鎮座しています。
 道路の側に、「村社 式内 與須奈神社」と刻まれた社号標があり、参道の石段を上ると境内社が祀られています。更に石段は社地の左側を廻って上がって行きます。境内のぴりぐちには「寄須奈神社」と刻まれている額が掛かる鳥居が立っており、森に囲まれた奥が境内です。境内奥に入母屋造りの、拝殿の後方に流造の本殿が建立されています。
 高台にあるので、帰りがけに日野川と福井市の遠景が見える、見晴らしの良い神社です。

 御祭神:大己貴命、合祀神:少彦名命、繼体天皇、大山祇命、稚子媛
 祭礼日:4月9日・春季例祭、10月20日・例祭
 境内社:2社
 由緒:創立の由緒不詳
 元大瀬の大杉の下にあり
 その後下市山腹に堂を立てて鎮座
 江戸時代は「依品明神」と称していた
 明治42年6月宮ノ腰の藥師神社に合併
 明治44年6月その薬師神社を当地・亀山へ移転
 その後与須奈神社と改称

 『足羽郡誌』(昭和18年刊)には、「下市の山腹に鎭座の寄品大明神は、元大瀬の大杉の下にあり。昔村人福井の下肥を車に積みて此神祠を通行すること屡々なり。大明神之を忌みござ舟にて下市に移らせ給ふ。」とある。
『越前国名蹟考』の寄品明神の項に「里人云、昔此神川へ流來玉ふを大瀬村にて拾ひあげ、産土神祠に一所に崇奉りしが、夢の告あるに依今の所に祭るとなり。」とある。
(「延喜式神社の調査」より)

社頭
入口から一直線に上がっていく石段の参道 社号標
「村社式内與須奈神社」
参道途中に祀られる境内社
石段は社地の左側を廻って上がって行きます
境内入口に立つ明神鳥居 鳥居に掛かる額
「寄須奈神社」
境内の様子
拝殿前、昭和12年生まれの岡崎現代型狛犬
(昭和12年(1937)7月建立)
入母屋造りの拝殿
拝殿内の様子
本殿前の様子
流造の本殿
本殿目貫彫刻・狛犬と牡丹
本殿木鼻・狛犬
末社の石祠
鎮守の杜の様子
境内入口から見る日野川と福井市遠景