岡太神社

越前市岡本町21-18(平成20年11月2日)

東経136度9分3.78秒、北緯35度53分40.41秒に鎮座。

 この神社は武生駅の西南西約2.3km、岡本山南麓に鎮座しています。道路に面して一の明神鳥居が建っており一般道と共通の参道を進むと、岡本山の麓に、玉垣に囲まれた境内が見えてきます。境内入口には二の台輪鳥居が建っていますが、この鳥居の額には「白山神社」とありました。境内に入ると参道脇には小顔の狛犬がいて、正面に拝殿が建ち、その後方に、鞘堂にに納まった本殿が建立されています。
 境内の右手に、岡本山山頂へ続く石段があり、石段を登っていくと、7〜8分で狛犬が護る石祠が一つあり、その後方に観音堂がありました。堂内には観音石仏が沢山並んでいます。観音堂の横に、さらに山道が続いているので、尚もゆるやかに登る山道を、7〜8分歩くと山頂にでます。山頂には、雨夜神社の石祠が建ち、石祠の背面には、「雨夜神社 岡本山上宮 祭神 水波乃売命」と刻まれていました。

 御祭神:大山咋命、天照皇大神
 由緒:延喜式神名帳の丹生郡・雨夜神社に比定される神社ですが、「大虫神社古記録」に、「 岡本村の田30町を雨夜神に付け奉り、御田代と定め官社の列に加えられた。岡本村に御領所あり。その村に遥拝処を建て拝せし、その拝処この村に尚存す。依って、年中の祭礼は大虫神社と同日なり(10月9日)。」とあり、岡本村に鎮座するこの社の古記録は焼失し由緒不詳だったのですが、鳥居の彫文字に養老元年(717)の創建とあり、雨夜神社に比定されたようです。
 鳥居の額にあるように、近年まで白山神社と称していましたが、「岡太神社」と改称して今日におよんでいます。
「雨夜姓のルーツを求めて」参照)

神社遠景
背後に見える円錐形の山が岡本山です。
社号標
「村社 岡太神社」
道路に面して建てられた一の鳥居
額の社名は「岡太神社」
一般道と共通の参道から見える境内入口と鎮守の杜
境内入口の二の台輪鳥居 台輪鳥居に架かる社額
「白山神社」
拝殿前にいる明治33年生まれの狛犬
小顔で背筋を伸ばした蹲踞の姿勢が綺麗です。何ともいえず福々しいお顔が可愛いですね。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治33年(1900)4月建立)
拝殿
拝殿に架かる額「岡太神社」 拝殿内の様子
本殿鞘堂 本殿
境内右側にある岡本山・雨夜神社への登り口 雨夜神社参道
岡本山遊歩道の途中に祀られる末社
末社を護る建立年代不明の狛犬
頭上が扁平で、厚い垂れ耳を持った、上半身が逞しい狛犬です。豚のような鼻で、大きく開いた口蓋からニョキッと牙を生やしていますが、全体的な印象は愛嬌がある可愛い狛犬です。尾は背に張り付いていますが、あちこちに分かれて結構装飾的です。
狛犬の拡大写真はこちらで
観音堂
堂内には観音石仏が多く並んでいます。
岡本山山頂が見えてきました。 岡本山山頂に鎮座する雨夜神社
岡本山山頂から眺める旧武生町の町並み