帆山神社

越前市帆山町33-6(平成20年11月2日)

東経136度10分55.57秒、北緯35度53分32.8秒に鎮座。

 この神社は武生駅の南東約1.2kmに鎮座しています。本来の社号は、火偏に几と書いて「ほ」+山の様ですが、当用漢字にない文字なので、地図などには地名と同じく帆山と記載されています。鎮座地の町名・帆山も、本来はこの文字だったのでしょうか。
 神社入口の朱の両部鳥居を潜ると苔むした平地の参道と石段がありますが、石段の中央部にはきちんと滑り止めの工夫がされていまして、その丁寧さに感心させられました。境内は木々を切り払ってかなり広々とした感じで、正面の石垣の上に社殿が建立されていました。その本殿縁の下には昔の鳥居の社額の残骸と思われる「式内 火几山神社」「賀茂大明神」の石の造形物が置かれています。

 御祭神:別雷神、天照皇大神、豐受神
 由緒:『延喜式神名帳』の今立郡十四座に記載されている古社で、創立年代は不詳です。伝承では、継体天皇は御上都の折、この社に国家の安泰を祈願され、その際薄墨桜を植えられ「気怒気怒乃都乃空波遠計礼登魂波国爾残志置良免(きぬきぬの みやこのそらは とうけれど こころはくにに のこしおくらめ)」と歌われ、木花開耶姫を祀られたと伝わります。
 古来、帆山加茂大明神とも称され、現在の御祭神は賀茂系の別雷神となっています。
 明治40年向山下の豊受神社、小城谷口の神明神社合祀し、大正4年村社に列しました。
(「福井県神社誌」より) 

神社入口 一の両部鳥居 社号標「式内 火几山神社」
参道の様子 二の台輪鳥居
境内入口 境内の様子
社殿全景
拝殿
本殿
本殿縁の下に置かれていた昔の鳥居の社額の残骸
「式内 火几山神社」「賀茂大明神」
境内社