洲宮神社
館山市洲宮921(平成21年10月10日)
東経139度50分32.29秒、北緯34度56分55.10秒に鎮座。
この神社は館山市街地の南西、410号線に入口があります。道路に面した入口には「洲宮神社式内」と書かれた社号標がたち、左手が草原になっている参道を進むと、石段の上に境内。境内中央には御神木の大公孫樹が聳え、静かで神寂びた雰囲気の中、入母屋造りの拝殿、神明造りの本殿が建立されています。又、社殿左側には境内社も祀られていました。
御祭神:天比理刀命、天富命、天鈿女命
祭礼日:8月9日・例祭
境内社:一社
由緒:安房開拓神話にまつわる神社で、安房神社の祭神天太玉命の后神天比理乃当スを祀っています。西崎の洲崎神社と同神で、洲崎神社が拝所、当社が奥宮であるともいいます。
もとは県道をはさんで反対側の魚尾(トオ)山に鎮座していましたが、文永10年(1273)の火災で焼失したため、現在地に移転しました。しかし現在の境内からも土製の鏡や勾玉・高杯などの祭祀土器が出土しており、遷座した現在地も古代祭祀遺跡であったことがわかります。
社領は里見氏の時代に洲宮村に3石、洲崎村に4石を寄進され、江戸時代も幕府から洲宮村で7石を寄進されていました。
境内出土の祭祀用土製模造品と洲宮神社縁起、南北朝時代の木造天部立像が市の文化財に指定されているほか、室町時代の御正体(懸仏)の像の部分が伝えられています。また毎年1月1日に農耕神事として行われる御田植神事も市の無形文化財になっています。
(旧、南房総データベース」より)
洲宮神社御田植神事
その年の豊作を願つてなされる予祝儀礼で、毎年元日の朝に洲宮神社神前にて行われます。
羽織袴姿の作男が大声で唱える言葉に従つて、まず氏子が竹の鍬で田うないの所作をしまず。続いて牛の役の者が代かきを行い、作男が籾まきをします。牛は、伊勢の暦の恵方によつて選ばれた新婿が努めます。最後に、早苗を模した松葉を手に、氏子が田植えの所作をして、行事を終えます。(館山市教育委員会 社頭掲示板より)
西崎の洲崎神社と同神で、延喜式神名帳「安房坐神社」の論社となっており、明治5年には当社を一旦式内社と定めましたが、翌6年には決定を覆えして、洲崎神社の方を本来の式内社と改めたという経緯があります。
社頭 |
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社号標「洲宮神社式内」 |
靖国鳥居 |
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参道・境内の様子 |
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境内入口 |
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境内の様子 |
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拝殿 |
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本殿 |
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境内社 |
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御神木・公孫樹 |
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