二宮神社

茂原市山崎927(平成20年3月2日)

東経140度16分7.35秒、北緯35度26分33.99秒に鎮座。

 この神社は、上総十二社の一社で、二宮小学校の南東約600mに鎮座しています。
 地図に書かれている鳥居マークを目指すと此処は境内入口で、道路を挟んで反対側に参道が100m位続く由緒ありげな神社です。慌てて反対側の参道を戻り神社入口にたどり着くと、入口には旗立てのポール、灯籠と石製明神鳥居が建っています。参道脇は桜並木のようで、あと二十数日で全く違った景色が見られるのでしょう。境内を囲む玉垣は新調されたばかりのようでとても綺麗です。境内には灯籠が並び、本殿は平成14年に改築されています。

 御祭神:鵜葺草葺不合尊
 例祭日:1月1日・初詣、1月15日・筒粥の儀(無形民俗文化財)、1月17日・春季祭礼(お的の神事)(無形民俗文化財)、10月13日・秋季例大祭、10月31日・お立ち(当神社祭神出雲大社へ豊作と良縁を求め御出発)、11月・七五三、12月31日・大晦日
 境内社:伊庭居神社、稲荷神社
 由緒:社暦によれば、祭神は鵜葺草葺不合命であり、上総一宮の玉前神社祭神、玉依昆売命とは夫婦祭神となっています。創建は、仁明天皇の嘉祥3年(850)と伝えられ、江戸時代には、山崎村、押日村、国府関村、国府里村、味床村を、その氏子郷とし、五郷の宮と称されました。

 二宮神社の筒粥の神事及びお的の神事
筒粥の神事…神事の当日(1月15日)午前8時、神殿を装飾し社頭において、鉄鍋にて粥を煮る、葭殻(よしがら)を幣束に切り、筒12本を製し、コヨリにて編み連ね、これを中央に入れ、1時間煮て、氏子、村吏、社人立会いの上、筒粥を割り、筒の中に入った粥の多少により五穀の豊作・凶作を占う。
 お的の神事・・・神事の当日(1月17日)午前8時 神殿を装飾し、拝殿の正面15間を隔て、お的を置き矢を3度放ち、当たった矢の行方により風、雨、旱(かんばつ)、地震の四兆を占う。
 これらの神事は、神事をとり行う社家について旧来の家格を遵守し、神事に用いる用具や準備など、その役割分担が厳格に受け継がれている。また500年以上も前から行われているとの伝承がある。
(「茂原市の文化財」より)

神社入口
境内入口
拝殿前、明治19年生まれの狛犬
東京の石工さんを呼んで建立したようですが、江戸狛犬の黄金期の作としてはとても素朴な感じがします。背骨がごつごつと隆起し、前足が太く甲が高く爪が長く彫られています。尾は左右に流され、体表全体に体毛を現したかのように細く線が彫られています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(東京 石工・田鶴年 明治19年(1886)8月13日建立)
拝殿
本殿正面 本殿
境内社:伊庭居神社 境内社:稲荷大明神