石上(いしがみ)神社

君津市中富417(平成19年2月11日)

 この神社は小糸川に架かる後生橋の南南西約500mに鎮座しています。道路との境界がない社地は明るく開放的な感じがします。そして境内右側には小さな溜池が造られ、その奥には近隣から集められたのでしょうか、30体ほどの仏像が並べられています。そして驚くことに此処には、本場江戸八丁堀から呼ばれた石工さんが造った、本場より出来が良いかと思えるほどの逸品狛犬が居ました。江戸時代中期には、こんなに腕の良い石工さんを呼べるほど、小糸川を利用した川船運航が盛んで、この地域は景気が良かったのでしょうか?
 案内が無く、創建由緒は不明ですが、社名の読み方をお聞きしたご婦人は「此処はとても御利益のある、お産の神様ですよ。」と教えて下さいました。宮城県桃生郡の石上神社の御祭神が多岐津姫命という女神なので、もしかしたら此処も同じ神様かも知れません。

社号標「村社 石上神社」 神社入口
寛延4年(1751)に、江戸・八丁堀から呼ばれた石工・文蔵さんの造った江戸尾立ち狛犬です。
阿は宝珠を、吽は角を付けています。
江戸では1800年代になってもこのての狛犬が造られていますが、
それより50年も前に造られたこの狛犬は、本場江戸に残っている狛犬より、
ずっと出来も保存状態も良い様に見えます。
狛犬の拡大写真はこちらで
(八丁堀石工・文蔵 寛延4年(1751)正月吉日建立)
拝殿 本殿
本殿脇障子には龍と虎が彫ってあります。
御嶽三柱大神碑 富士山、小御嶽碑
末社 ご神木
境内右脇に並べられた仏像群