八幡神社

君津市六手59 (平成17年3月5日)
             (平成19年2月11日再訪)

 この神社は164号線の六三橋左岸の信号から南にはいると、150mくらいで右側に鎮座しています。いかにも村の鎮守様といった佇まいの神社ですが、この雰囲気が大好きです。

 御祭神:誉田別命
 例祭:4月15日・春祭、9月15日・秋祭
 由緒:社伝によれば、古くは鶴舞八幡宮と称して、鎌倉期に鶴岡 八幡宮から分社したものと伝えられています。
 市指定文化財の神楽ばやしは、江戸時代中葉の安永年間頃からのものと伝えられていますが、詳細は不明の様です。曲目は祭の盛況を表現する「新ばやし」、祭儀の進行を告げる「宮昇殿」、そして江戸からの伝播と伝える「神田丸」と続き、引屋台が神輿の渡御と共に町内を巡行する時には、道中ばやしの一つである 「ばかばやし」が屋台上で演じられます。かつては小糸川流域の各地に、この種の神楽ばやしが数多く伝 承されていたそうです。
 又、境内社の金比羅宮は、昔小糸川を利用した川船運航がさかんな頃、六三橋の下に河岸がありこの辺の物資を人見まで運びました。その関係者が航行の安全のために金比羅様を祀ったのだそうです。力石はその河川交通にたずさわる体力自慢の男達が、その石で力比べをしていた物です。

由緒書きはこちらで

神社入口、宋忠鳥居

社号標「村社 八幡神社」
句碑「ほととぎす 消行かたや 嶋ひとつ」
大杉の聳える参道入口 境内入口

一段上がった所に社殿
背景の杉と竹林が清々しい

社殿内の様子
流れる様な身体のラインが美しい狛犬ですが吽の顎が欠け、前足が破損して付け根を石の上に直接置かれています。でも新しいのと取り替えられるよりは、ましでしょうか。阿は授乳中で、均整のとれた姿態と流れる様な毛の流れをした素晴らしい造りです。吽の背に乗った大きめの子狛は、でれ〜っとして背中に張り付き、安心しきった顔で笑っています。ここ房総半島は不思議な土地で、そこ此処に古い名品がさりげなく置いてあります。    狛犬の拡大写真はこちらで
(嘉永9年(1856)8月建立?)
境内社・金比羅宮拝殿 金比羅宮内の様子と本殿
境内社・金比羅宮前にいた朽ちかけたはじめちゃん二対
大きさは、20〜30cmほどで、一体だけ阿の顔が残っていますが、あとは磨耗が激しく、狛犬だったということさえ、見慣れた人でなければ判らないでしょう。でも、小さくとても可愛い狛犬でした。江戸時代奉納の物と伝えられています。
三猿の彫られた庚申塔 末社
力石 境内では、白梅がほのかな香を漂わせていました。